よく、どうやって独立するのかであったり、リモートワークで食べていけるようになるのか、という話を聞きますが、これは、人生設計を立てる時から、リモートワークを目指せばいい話なのですね。そして、徹底的にリモートで食べられる仕事について考えることです。
努力も何も無しに突然リモートワークに切り替えよう! と言ったって、そう簡単にはいかないですよね。問題なのは、そこにたどり着くまでの道筋です。今回は、どうやって組織に入らず、リモートでの生活を実現させられるかを書いてみましょう。
僕は最初、これをしました。組織に入って働くよりも、自由に自分の采配で働きたいと考えたので、ウェブデザイナーになりました。それまで接客業をしていたのですが、キャリアチェンジを試みて、というより当時はキャリアも何もなかったので、始めてキャリアをスタートさせました。23歳の時です。最初はアルバイトとして入り、その後、経験を重ねて社員に転職し、26歳で独立が実現できました。
ただし、何もウェブデザイナーだけがリモートワークを出来る、というわけではありません。他にも様々なリモートワークを実現する仕事はあります。ライター、リモートのバックオフィス。コンサルティング。エンジニア、サービスホルダー。ブロガー。とにかくたくさんあります。既存の仕事でリモートになっていないものも、自分の発想次第でリモートのサービスに作り替えられるかもしれません。とにかく、自分がどの方向性で行くのか、考えてみましょう。
自分がどの方向性で行くのか決まったら、そのスキルを扱う会社に入社しましょう。入社して、徹底的にスキルを磨きます。その会社で得られるものは大体手に入れたな、と感じたら、別の会社に入社しましょう。論理や理論、考え方だけで構いません。スキルはどうしたって時間をかけなければ身につかないものですから、結局のところ腕のいい先輩がいる場所であれば、場所を変えて多用な価値観を身に付けた方がいいかと思います。
よく、石の上にも3年という言葉がありますが、3年いるのは同じ会社ではなく「業界」です。同じ業界、同じスキルを3年続けてみるべきであって、その会社がどこだろうが関係ありません。腕のいい人がいて、スキルを盗める相手がいれば、それで良いのです。
ちなみにホームページの場合ですが、基本的に学校には行く必要はありません。ただ、反転授業形式で受けられる場所があれば、受けてみましょう。反転授業とは、ホームページであればドットインストールというものがあり、ホームページ上でスキルを勉強出来るサービスです。そういったサービスで自分で学習し、分からなかったり確認したい部分を先生に聞きにいく。これが一番効率が良いです。
上記に関しては、会社にアルバイト、もしくは社員として入社した後でもいいでしょう。ホームページ上で勉強して、先輩に聞く。それで充分、技術は修得できます。もし修得できていないとしたら、自分自身のモチベーションが低いからです。技術やスキルは「教えてもらおうとすると」伸びません。自ら勉強しようとして始めて伸びます。それが出来ないのであれば、早めに諦めた方がいいです。
社員としてスキルを身に付けている間に、顧客を探します。色々なイベントに遊びに行ったり、自分が「こういう仕事をしている」ということを沢山の人に話しておきます。すると必ず何名かがヒントを与えて繋げてくれます。人に会って話をした数に比例して顧客になってくれる方が現れます。たくさんの場所に行き、たくさんの人に会って、話をしましょう。名刺を作っておくのを忘れずに。
もしくは、クラウドワークスやランサーズを中心に、細かい仕事をいくつかやってみましょう。クラウドワークスやランサーズだけでも、仕事内容によって食べていくことは可能です。ただ、極端に単価の低い業種があるので、それは予めチェックしておきましょう。身に付けるスキルによって、単価も変わってくるので、予め業界やらクラウドソーシングサービスの単価をチェックして、どのスキルを修得するか考えてもいいかもしれませんね。ただ、どんな業種だろうが、自分に価値のあるスキルがあれば、それを高値で欲してくれる顧客は必ずいます。スキルを磨きましょう。
で、この顧客探しは、独立してからでは遅いのです。結局、顧客を見つけて仕事を受けて、それから仕事を完了させて収入を得るまで、3ヶ月近くかかることもあるでしょう。そうなると、貯金がよっぽど無い限り、精神的にも不安になります。この精神的に不安になることが、最も避けて通るべき道です。独立すると助けてくれる仲間が隣にいるわけではないので、個人の状態が仕事に影響することもあります。
また、入社して結局辞めるわけなのですが、在籍する会社との関係は良好に保ちましょう。リモートワーク出来るようなスキルを使っている会社は、独立後も外注として仕事をさせてもらえるケースが多くあります。独立してからも、良好なビジネス・パートナーであるために、喧嘩別れのようなことはしてはいけません。むしろ、独立してさらに一緒に仕事をすることで恩返しが出来るような気持ちでいましょう。
ここまでスキルの話を書いていましたが、別にスキルに固執しなくてもリモートワークは実現できます。仕組みを作ってしまえばいいのです。収入が入ってくる仕組みを。例えばクリエイターを束ねて、仕事を受ける仕組みを作る。自分の知識や知見を売れる場を作る。自己ブランディングをして、知名度をあげる。ようするに収入を得られる仕組みさえあればいいのなら、考えて作ってしまえばいいのです。
言ってみればビジネスの創出に近いものです。何か、顧客がお金を払ってもいい提供出来るものがあればさえ、収入は手に入ります。発想力豊かで行動力のある人であれば、瞬く間にたどり着いてしまうかもしれません。スキルが無くても、何か事業を生み出す側になれば、リモートワークは実現できます。
この時注意しなければならないのは、どんな事業をやればリモートワークを実現出来るのか、という思考を忘れないことです。ただ事業を起こすだけだと、そもそも忙しすぎて自分がどこにも動けない、という状況になったら本末転倒です。ビジネスをスタートさせても、自分が自由にあっちこっち行き来出来るような状況を作ること。これを軸に考えることもアリです。
最も、ビジネスを作る場合、そこには信念だったり「なぜそれをやるのか」という一種の旗のようなものが必要です。それは社会を変えるであったり、世界に革新を起こす、であったり、刺激的なものが良いです。じゃないと人に強力してもらえません。ただ「自分がリモートワークをしたいから起こしました」という事業に、誰が強力したいと思うでしょうか。根源的な要素は案外、重要だったりします。
リモートワークを実現し、顧客もたくさん増えた!忙しくなった!となると、必ず話として出てくるのが、起業するかどうか、ということです。個人だと大きな企業 ( 特に上場企業 ) から直接仕事を受けられなかったり、信用を気にされたりと、色々あります。特に大きな仕事をする場合が多いです。そこで「株式会社にしてくれないか」と誘いを受けることがあるのですが、ちょっと考えましょう。
確かに今、個人事業主と株式会社は、きちんと税理士さんをつけたりすれば、そんなに代わらないところもあります。ですが、従業員を雇ったり、社内の環境を整えていくと、状況は一変します。まず、自分の采配でお金が使えなくなるのはもちろんのこと、社員を自由に入れたり解雇したりするわけにもいかない。売上が下がっても、柔軟に状況に対処できず固定費ばかりが増えていく。そんなことになったら、自由もなにも無くなってしまいます。組織化すると間違いなく自由は無くなります。
なので、起業を待つ、というよりは組織化を待つ、と言った方がいいかもしれません。個人事業主のままでも充分に収入は手に入れることが出来ます。その状態から無理に組織化する必要はありません。個人でやっていた方が自由です。無理な仕事量や、直接先方が個人に対して口座を開けない場合は、無理に受けないようにしましょう。調整とバランスが大事です。倒れた時に関しては、引き継いでくれる仕事仲間を見つけ、自分自身は何らかの保険に入ればOKです。今は個人事業主をサポートする保険も充実してきていますので、詳しい人に相談して入っておきましょう。
先方とのコミュニケーションの方法です。直接のミーティングにはお金が発生することを伝え、スカイプやChatworkなど、オンラインのツールをフルに活用しましょう。仕事が増えてくれば、直接会わなくても仕事を頂ける人が増えてきます。また、頻繁なコミュニケーションも避けましょう。今の日本社会における仕事の問題点は一切仕事に関係のない、または、関係がありそうに見えて実は無駄なコミュニケーションが増えすぎていることです。そこをカットするだけで、収入はあがります。
また、コミュニケーションが増えれば増えるほど、リモートワークの意味がなくなります。週に何度も会社に足を運んで作業は家、というのであれば交通費の無駄ですから、むしろ会社の中に席を置いてもらった方がいいです。業務委託の場合は、このケースもありますね。
かと言って、人間的な付き合いをなくすわけではなく、時々飲んだりするような良い関係を続けていきましょう。無駄な時間と、コミュニケーションは全くの別物です。無駄な時間を省いても、人間的な感情の伝わるコミュニケーションは取れます。どれが無駄で、何が無駄でないのか、ちゃんと判断しましょう。
たとえば、10日までにやってくれ、と言われた仕事を、10日前に何度か「打ち合わせしないか」なんて気軽に話をされることがあります。でも、順調に仕事を進んでいるのになぜ今打ち合わせしなければいけないんだろう、という疑問を抱え、結局あまり意味のない話をして来ることがあります。そして、今日ってなんで行ったんだろう?となります。同じケースで、異常なほど電話をかけられる時があります。これも無駄です。それよりは自分のするべきことをした方がよいのです。
また、この時代、特にスカイプで済ませられる打ち合わせも多々あります。資料を見ながらする間でもない打ち合わせなら、複数人のスカイプで完結できます。少し「慣れ」が必要な相手もいるかもしれませんが、きちんとスカイプ上でも先導してあげれば、特に問題はありません。
その代わり、きっちりお互い打ち合わせをして同意した時間までに、納得の行く仕事を仕上げるようにしましょう。お互いのコミュニケーションを極力挟まない、となれば、連絡が無いことに先方が不安になるのは当たり前です。ただ、いつも連絡が無くても期日1日前、もしくは期日にきちんと仕事ができているということであれば、そのうち先方も無駄なコミュニケーションを取らなくていいようになります。
その他にも、コミュニケーションを削減することを補完するため、リアルタイムに連絡できるLINEやChatworkを用意したり、状況を上手く文字化できるようなスキルを練習したり、レスを早めたりしましょう。オンラインのツールをフル活用することで、コミュニケーションは補えます。高いの直接のやりとりを減らし、極力家から一歩も出なくても仕事が成り立つような状態まで持って行きます。
ということで、最初からリモートワークの道筋を描き、ゴールに向かって歩んでいくことが決まれば、後は始めるだけです。とにかくスキルを身につける、もしくはビジネスを起こす、コミュニケーションの方法をオンラインに移管する、そんな流れをスケジュールを立てて進めていけば、早い段階でリモートに切り替えられます。そして、海外なり地方なり、どこでも自分が好きな環境に移動して、働けば良いのです。
今、リモートワークは社会的にも注目されるようになっています。あのリクルートも2015年の10月から、リモートワークを導入するということを発表しています。既に6月からスタートしているようですが、その結果、効率は変わらず、仕事時間を減らすことができているようですね。継続希望者も多いようです。もしかすると、リモートワークを実現する選択肢の一つに、こういった体制を持った起業に入社する、という道も増えるかもしれません。
これまで、お金をもらったら会社にいなければならない、定時に出社し、定時、もしくは残業をして帰宅、というルーティーンが当然のことでした。ですが、果たしてこのルーティーンが、本当に会社にとって、事業にとってそして個人のライフスタイルにとって、最も効率の良い方法なのでしょうか。これまで当たり前、と思っていたことに対して疑問を懐き、変革を起こすのが現代の王道であるように、働き方という点でも変革を起こさなければならない時代であるのは、紛れも無い事実なのでしょう。
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