これからの時代がどうなるか、と言う疑問に対しては、多くの人が答えを求めていると思う。1つ言えるのは、どんどん先が読めない時代になってくるということだ。厳密に言えば、ある程度は読める。ただ、ある程度読んだとしても、ありとあらゆる方向に道は枝分かれし、想像力がある人の分だけ歴史が作られていく。つまり、読めたとしても全体の流れだけであって、厳密にこれがこうなる、なんてことをを考え始めるときりがないのだ。未来に描かれる筋書きのようなものは、どんどん複雑になり、絡み合っていく。
例えば、これからHoloLensというARヘッドセットを、マイクロソフトが発売する。現実の世界に重ねて世の中を拡張する。ARとはオーギュメントリンケージと言い、拡張現実を意味するが、HoloLensはMR、つまりミックスド・リアリティという概念で考えられている。融合現実と表現される概念で、現実とデジタルの仮想空間をごっちゃにして、世の中を便利にしていく。ヘッドセットやサングラスのようなものをディスプレイとして、現実に違和感なくCGやデジタルデータを融合させる。もし興味があれば、マイクロソフトのHoloLensのホームページに行ってみるといい。
このようなツールは「そういったSFチックな技術が現実になる」とは分かっていても、これが一体、どんな産業にどのような影響を与えるのかは、圧倒的にユーザーの想像力次第だ。使い方次第だ。そして、これらのツールで使えるプログラムを、世界中のエンジニアが我こそはと開発していくであろう。こんな、数十億人という人間が、世の中を進化させようと、新しい技術を使ってどんどん発信を繰り返していく中、全ての道筋がどのように世界を変えて行くか、なんてことは、細部までは読み切れない。所詮、一人の人間が読むことの出来る未来は、そう広くはない。
そんな世界で私達は、ビジネスやら仕事やらしていかなければならない。本当に到達点と言える言える場所以外は、おそらく、全て爆速で塗り替えられていく。ありとあらゆる手法がアップデートされ、これまで通用していたことが数年の間に通用しなくなってしまう。そんな可能性が、あちこちに散りばめられているのだ。だからこそ、大切なのが「たった1つの可能性に全てをかけなくてもいい力」だということだ。ここから、ようやく本題に入っていくが、複数の事業を短期間で立ち上げる力は、時代において最も安定的な力と考えることが出来るだろう。
1つの本質を徹底的に見ぬいて、貫き通すことで達成できるような、本当の意味で先読み出来る人はいい。だが、世の中はそういう人ではないケースが大半だ。あなたはたった1つの分野で勝ち抜き、なおかつ新しい技術が世の中にリリースされても、それが全く意味のない商品やサービスとならない自信があるだろうか。法律の変化によって、魂をこめて作り上げた事業が、展開出来ないようなことにならない、そう言える自信があるだろうか。
確かに、そうならないために、私たちは分析をする。情報を集め、これからの社会がどう変化するか、どのような影響があるかを最初に考える。事業を新しく始める時には基本的にそういった情報集めや分析は行っているだろう。しかし、それでも絶対に塗り替えられることは無い、なんて言えるだろうか。この時代において「言える」と断言出来るケースは少ないと思う。
10年後には無くなる仕事、なんて内容もどんどん発表されている。その中で「塗り替えられないだろう」とか「ロボットにはできないだろう」なんて考えているようなら、すぐに考えを改めた方がいい。絶対に、ありえる。ありえないとか出来ない、なんてことはありえない。
だからこそ、私たちは、次々に可能性を見つけ、提供していかなければならない。次の時代にはこんな世界がやってくる、という内容をいち早く見つけ出し、提供する。時代の問題を解決できるような仕掛けを見つけ、提供する。だがその仕掛けもいずれ塗り替えられるから、改良を続けていかなければならない。同時に、もしその事業がダメになったとしても他で自分を、そして会社を継続させられるように、別の仕掛けを考えていかなければならない。
となると、新しいものを見つけ、事業にするという動作を、即座に出来るような体制と考え方が必要だ。そして、複数の事業を立ちあげ、収入源を多数作っておいて、1つが塗り替えられたとしても、他の事業で暮らしを安定させられるようにしていかなければならない。
実際、今時の大企業は特に、同じ会社の中で複数の事業を展開しているから成り立っている。同じブランドネームの中で、数々のサービスをリリースしている姿を必ず誰もが目にしているだろう。今の時代、たった1つじゃ成り立たない。一点集中を短いスパンで何度出来るか、そして、繰り返されるスパンの中で、どれだけ高品質なサービスを作り出せるか、ということが大事なのだ。生み出す速度である。
だから「まず同じ事業を数年」なんてことは遅い。1つの事業を最速で軌道に乗らせたら、生み出せる人は即座に次の事業にとりかかる。軌道に乗った事業は、続けることが得意な人に任せる。もしその事業が何かの革命やら変革やらで使い物にならなくなったとしても、他の事業で仲間を充分に養っていけるように。余裕があるのであれば、複数の事業を同時に立ち上げることも、個人的にはありだと思う。だが、そんなことは無論一人では出来ないので、仲間が必要になってくるのだが。
ということで、これから必要な力は、複数の事業を短期間で立ちあげ、軌道にのせることの力だ。もし、1発入魂で続けて、圧倒的な結果を作り出せる人がいるのであれば、それでもいいだろう。しかも、あらゆる技術の変革が起きたとしても、ずっと、耐えられる内容なのであれば。そんな一発は自分には無理だ、と少しでも思ったとしたら、1つにこだわらなくても良い自分自身を作り上げていこう。そんな柔軟性が現代における安定の姿だと思う。
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