こんにちは。上山です。
普段は事業を作ったり売ったりしています。
ありがちな良くないパターンをご紹介します。よく、一緒にお仕事させて頂いていると「まだ公開できるレベルではない」といって、ずっと事業の公開を先伸ばしにするパターンがあるんですね。
ここで1つ、声を大にして聞きたいことが1つあります。
それ、あなたの一人よがりのレベル求めてませんか?ってことです。
一体、その人にとっての公開に達するレベルってどの程度なんでしょうか。そもそも自分の価値観が判断したことは、たかが知れてるのです。いや、もちろん独創的かつスティーブ・ジョブズみたいな圧倒的な先見性とカリスマ性を持ち、さらには世界一の大企業でも圧倒的な速度感を発揮できるような内容だったら良いんですよ。その感に頼って。
ただ、大抵の人がそうではありません。私もそうです。自分が絶対にこれはいけると思っても、実際、世間の認識とずれていることもあります。絶対良いはずなのに、理解されない。そんなこともあります。凄まじいカリスマ性を持っている人なら、それでも「あの人がついに仕掛けた!」ということで、手に取ってもらえるかもしれませんが、大抵の人がそうではないのです。
結局、やってみないと分からないんですよ。
世の中に出してみて、根本的に方向性があっているのか、求められているのか、どんな反応を返してもらえるのかが、初めてわかります。自分自身の価値観やイメージなんてものは、あくまでも自分の中だけのものであって、想像以上に他者の持っている価値観とは異なるものなのです。
こんなものが欲しい、あんなものが欲しい。それは、自分自身の欲求であって、他者が求めているものでは無いことが多いのです。それを、やれ自分の思い通りになっていない、クオリティがそこまで達してないと言い放ち、延々と公開を先延ばしにしてしまう。これほど愚かなことはありません。
もしそんなことをしたけでば、どうぞ、圧倒的なカリスマ性と、それでも自分の価値観だからと興味を持ってくれるような膨大なファンを作ってみてくださいということです。ある程度まで作ったら、さっさと一回出してみて、反応を見るべきです。もしかしたら、根本から間違っていると気付かされるかもしれませんよ。
ただ、もちろん自分の信念を貫き通すことも大事です。自分が「必ずこれはいいサービスになると信じ切る」ことは、絶対的に重要なのです。むしろ、事業を作る人間としては、そうでなければなりません。自分が見ている未来を、少しNOと言われた程度で曲げるようでは、それはそれで一生成功しません。この世界にある良いサービスなんて、最初は誰もが「絶対無理」なんて言い続けたものなんですから。それでも諦めなかった人が勝つわけですから。
ただ、信じるところの方向性を間違えてはいけない、という話です。試す前に自分独自の価値観でこだわり続けるのであれば、自分自身がカリスマになり、ファンを持たなければならないということです。
iPhoneへのスティーブ・ジョブズのこだわりは、他の人が成し遂げられるものでしたでしょうか。NOです。彼だからこそ、圧倒的に細部まで彼の価値観でこだわり抜き、彼がこだわったからこそ価値が出るので、みんなが買うのです。ジョブズのこだわりを買うのです。そうした「人としての力」を得る前に、ジョブズと同じ種類のこだわりを求めることは時間の消費にしか過ぎません。「好きか嫌いか、使いやすいかどうかは人による」で終わります。
基本的に商品が誰のためのものか、を考える必要があります。起業家のものですか? いいえ。お客様やユーザーのものです。使う人のために事業を作ったり仕事を作ったりしているのです。我々は。なので、自分の価値観内で完結したクオリティは世の中にでて、無価値だったりするわけです。
質であったりクオリティを求めるのはもちろんです。ですが、それは実際の反応を受けて、そこから何を改良していくかを精査し、選び抜いて行くべきです。生の声や反応無しに、成長していくサービスを目指そうとするのは、ほぼほぼ100年に一度の強烈な奇跡を起こせる、と言っているようなものです。
誰のために私たちは事業を作っているのか。それは起業家のエゴを満たすためではありません。全ては使ってくれる人たちを幸せにするためなんです。より生活を向上させるためなんです。
様々な事業開発に携わり、自らも連続的に事業を立ち上げる環境下で培われた事業デザインスキルと、高品質な技術をWEB制作に組み入れた独自手法で「求められるWEBサイト」をご提供。単純なWeb開発ではなく事業およびユーザー視点から、皆様のビジネスを手助けします。
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