グランド・セフト・オート5の「ロックスターエディター」でショートムービーを作ってみた感想。

公開日 : 2017-01-05 / 最終更新日 : 2023-11-12

グランド・セフト・オート5の「ロックスターエディター」でショートムービーを作ってみた感想。

誰もがクリエイターになれる社会、とはよく言ったもので。 プレイステーション4版のグランド・セフト・オート5に、ロックスターエディターという機能があります。 なんと、グランド・セフト・オート5の世界を使って、映画が撮れちゃ […]

著者: 上山 翔太

誰もがクリエイターになれる社会、とはよく言ったもので。

プレイステーション4版のグランド・セフト・オート5に、ロックスターエディターという機能があります。

なんと、グランド・セフト・オート5の世界を使って、映画が撮れちゃうわけなんですね。

いつついたんだ、この機能。

それは面白そうだと思って、作ってみたのがこちら。

https://youtube.com/watch?v=sU8KrrY7xfc

どうでしょう。

初めてだったはずなんですが、想像以上に、ショートムービーっぽくなってるわけですよ。

プレイステーション4版の作り方は、2時間もいじったら、大体把握できました。

ゲームとしての画質とは言え、こんなに自由に作り込めるのかと、びっくりしました。

撮影方法もそんなに難しくないのです。

グランド・セフト・オート5をゲームしている映像を録画して、あとで編集するんです。

ディレクターモードっていうモードで様々なキャラクターで自由に撮影できます。

カメラワークとかは、撮影した内容を後からでも自由に変えられるので、好きに映像表現ができます。

なぜなら、映像を録画しているのではなく「行動そのもの」を録画しているから。

画面に表示される全てのキャラクター、物体、その他の動き全てを映像ではなく行動データとして記録し、再現しているわけです。

映像そのものではなく、動き自体を記録して、あとでカメラワークは編集すればいい、という形なんですね。

また、画面のフィルターもたくさん揃っていて、格好いい表現をしたければ、フィルターをかけて画像に味を出せます。

タイムラプスのような早送りや、スローモーションももちろん可能です。

集団で人がいるとことは、どうやって撮影したかというと、街の人達がすごく作り込まれていて、それぞれ色々な行動をとっています。

そんな街の人たちを撮影しておいて、あとで編集で使うわけですよ。

まるで優秀なエキストラです。

すごいです。

グランド・セフト・オート5の作り込み具合。

もし、街の人の配置とか組み合わせを、自分自身で自由に設定できるようになったら、より理想的なシーンが撮影できるでしょうね。

僕でも思いつくくらいなので、あとで自由に変えられるようになるのではないでしょうか。

正直、思いもよらなかった撮影方法。

業界にいる人なら常識だったりするんでしょうか。

例えば、適当にグランド・セフト・オート5内でプレイして、録画しておいて、あとからカメラワークを変えて格好良く編集すればいいぜ!なんて、思いつかないわけです。

だってリアルで撮影していたら、何テイクも撮らなくちゃならない。

でも、CGだったら、自由にカメラワークを変えられる。

一度3D空間の中で動きさえ決まっていれば、あとからカメラワークそのものは変えられるわけです。

CGで映画とっている人なら思いつくのかもしれない発想ですが、一般的にはそんなこと出来るとは思いもよらなかったわけです。

それに、最初から巨大な街というセットが組み上がっていて、その中を自由に使えるんです。

場所を借りる必要もなければ、時間を気にする必要もありません。

正直、映画撮影のためだけの新しいクリエイターツールが誕生してもおかしくないんじゃないでしょうか。

自由に街の中でプレイ(演技)して、後からいいシーンをかき集めて編集する。

そんなの欲しいわ。

複数人のキャラクターを自由に動かしたい場合には、動きだけ予め撮っておいて、合成するとかすればいいわけですから。

そんな機能も、いずれつくでしょうね。

こういった撮影の流れそのものが、なんというか、すごく新鮮で、新しい可能性がたくさん秘められているような気がします。

考えてみれば、近年、CGのクオリティもだいぶ向上してきて、実写と見分けがつかないくらいになってきています。

同程度のクオリティで同じような撮影が出来るようになったら、そのときは、誰もがCG映画を撮れる社会がやってくるんでしょうね。

革命。イノベーション。

誰もがCG映画を撮影できる社会になる。

これは、本当にそう思います。

ロックスターエディターの撮影方法をつきつめれば、必ずそういう時代が来るでしょう。

なぜそう思ったかって、他のクリエイターが作っている映像が、もっとすごいからなわけで。

紹介しますね。

走り続けることをコンセプチュアルに表現している作品ですね。

ミュージックビデオとかでもいけそう。

と思っていたら、ミュージックビデオも作ってました。

なんかめっちゃ感動的に編集してあります。

映像って、本当に編集力って大事なんだなと実感させられます。

ストーリー性と。

グランド・セフト・オート5の世界でこんなシーンあったのかな。

こちらは、ナショナルジオグラフィックスみたいな感じですかね。

あとで別のツールで音楽とナレーションなど入れてるんですね。

これだけの映像がゲームの世界を舞台に作れるわけですよ、現時点で。

これが10年後になったら、おそらく今の映画並のクオリティのショートームービーが制作できるようになっているんだろうなぁ。

今でこそ、声を入れるには別のツールが必要だったりするけど、録音して後から重ねればいいわけだし、口の動きさえ再現できるようになったらいけそう。

ロックスターエディター、マジでやってくれ。

グランド・セフト・オート5というか、3作くらい飛び越えて、8あたりで、そこまで出来るようになるのかな。

それとも、グランド・セフト・オートのシリーズとは分離して、使えるようになっていくんだろうか。

他のゲームとかの映像も一緒に編集できるようなプラットフォームがあれば、かなり楽しそう。

というか、やる気になれば今の技術力でも出来るはず。

なにより、作ってるのがめちゃくちゃ楽しかった。

なんならもう、これだけ永遠と作っていたいくらいに楽しかったです。

これまで、見ているだけだった世界観を、自分の手で作れるようになっているわけですから。

始めは、すぐ飽きるだろうななんて思って、ちょっと挑戦した程度だったのに、楽しすぎて気がつけば徹夜で作り込んでました。

なんとか1つ作り上げよう、作り上げたいと思ってかれこれ12時間。

しかも、見れば見るほど治したい場面や演出が増えてきて、感性が刺激されるツールだったと思います。

全ての人が映画監督やれる日も近いですね。

ロボットや技術が発達すれば、最終的に残る人間の活動は、遊びやこういったエンターテイメントを作り出すことだと思うんですが、その未来を少しだけ感じられた気がしました。

もし興味があれば、グランド・セフト・オート5、買ってみてください。

ゲームそのものも、かなりの傑作なので、絶対楽しめます。

その後で、ぜひともロックスターエディター試してみてください。

何やらパソコン版だと、もっと色々なことが出来るみたいですね。

これからの進化が楽しみで仕方のない体験をしました。

楽しかった。

グランド・セフト・オート5のロックスターエディターが、まさか、こんなに楽しめるものだったとは。いい体験が出来ましたので、全力でおすすめしておきます。ぜひ、みなさんもゲームを楽しみ、そして映像制作を楽しんでみてください。

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