想像以上にリモートワーク × 田舎暮らしは快適でした。

公開日 : 2015-08-04 / 最終更新日 : 2023-11-04

想像以上にリモートワーク × 田舎暮らしは快適でした。

日本に帰国して2ヶ月が経ちました。 今、岩手県に住んでいます。リモートでホームページ制作や企画を主に仕事としています。新しいことやらないのか、なにしているの、と色々メッセージを頂きますが、しばらく充電期間です。今は次、仕 […]

著者: 上山 翔太

日本に帰国して2ヶ月が経ちました。

今、岩手県に住んでいます。リモートでホームページ制作や企画を主に仕事としています。新しいことやらないのか、なにしているの、と色々メッセージを頂きますが、しばらく充電期間です。今は次、仕掛けるネタを考えながら、いい感じにリラックスした毎日を過ごしています。

てっきり、岩手に来たら、退屈になるかなぁ、すぐ東京戻りたくなるかなぁと思ったんですが、実際、そうでもなかったです。時間がたつにつれて、田舎という概念が、都会と平行線上で考えられるようになってきました。衝撃的な発見もいくつもあったので、いくつかまとめてみます。

田舎でのリモートワークは究極に快適です。

岩手ということで、必然的に仕事は全てリモートになります。ホームページ制作するのも、ディレクションするのも、全て、スカイプやLINE、Chatworkを利用したコミュニケーションになっています。Facebookページやメッセンジャーももちろんフル活用しています。直接対面のミーティングはありません。

結果、どうなったかと言うと。

自分で使える時間が圧倒的に増えて、収入は去年同様のレベルへの到達が見えてきました。さらに制作に時間をかけられるようになった分、クオリティがあがり、リピーターになって頂けるお客様が増えました。トラブルもどういうわけか激減し、スケジュール通りに物事が進むようになったのです。びっくりです。

コミュニケーションに難ありと思いきや、そんなことはありません。確かに最初の段階では、手際が分からずに、すべきことや抑えておくべきポイントを逃して、充分にパフォーマンスを発揮できなかったことも事実です。しかし、一旦コツを掴んでしまうと、極論ミーティング無しの「最初から最後までメールだけ」でも一般的なホームページは高品質なものを提供出来るようになりました。中小企業だけに限らず、代理店を挟めば大企業様の案件もほぼメッセージのみ。

ちなみに電話は封印しました。ここ一ヶ月間、電話で通話したのは1回だけです。しかも知り合いのディレクターと世間話です。

ミーティングもほとんど無い。あってもスカイプのみ。電話も全くかかってこない。結果的に、コミュニケーションに使っていた数時間という時間を、制作に回せるため、作ることに集中できるようになったのです。電話も鳴らないので、集中力をかき乱されることもありません。

確かに、ミーティングが必要だったり、頻繁にコミュニケーションをしなければならないポジションや案件もあるでしょう。

ただ、東京にいた時と同じ仕事をしているのにも関わらず、電話を使うことを辞め、ネットを使ったツールだけに連絡を限定し、コミュニケーションの時間を作業に転換するだけで、ここまで仕事が効率的に進められるものなのかと驚きました。同時に、一体東京にいたときに使っていた、あのコミュニケーション時間は一体なんだったんだろうと考えざるをえません。鳴り止まない電話、電話履歴が一周する、なんてよく言っていましたが、あれは一体なんだったのか。いかに、無駄なコミュニケーションで人間が本来出せるべきパフォーマンスを無駄にしていたのかが身を持って分かるようです。

それから冒頭にも言いましたが、トラブルがなくなりました。

全部テキストに残すからです。よく考えると、発生したトラブルの大半は、言った言わないだったり、物事をあやふやにしているからこそ、発生するものがほとんどです。ところが、文字にして残しておくと、ちゃんと仕事をしていればさえ、理不尽なことは何一つ起きないんですね。口頭でしかも忙しい最中だと、抜けたり、漏れたりしますが、それも無い。最高です

( もっとも口頭でもちゃんと書き残せよ、って話なのですが。なかなかディレクションと制作を両立すると僕には能力が足りなかったようです。。 )

もう1つ。これはクライアント様および代理店様にとっての朗報かもですが。価格が下げられました。納期も短縮できました。東京でやっていた時より平均3割価格を落としても、割にあうようになりました。計算して3割なので間違いないです。もちろん新しい技術を導入して徹底的に効率化した部分はありますが。なお、クオリティは以前より高いことは断言できます。

これが、リモートに切り替えた結果です。こんなことならもっと早くリモートに限定しておけばよかったと後悔しています。というか、本当にどれだけ無駄なコミュニケーションをとっていたかが分かるようです。

さらに、それでもまだ時間は残っているので、次の事業に向けてC++やVRアプリの開発に向けた準備、ホームページでは乗り遅れていたSCSSあたりの効率化を修得など勉強もして、まったく遊ぶ暇が無くて買って放置しておいたゲームも片っ端方昇華していう、なんともびっくりな環境になっています。誰が何を言おうとも、これが僕の体験しているリモートワークの結果です。本当にびっくりです。

生活について

仕事についてが長くなってしまったのですが、今度は生活についてです。基本的に朝早く起きてます。大体6時ころでしょうか。目の前の窓の向こう、10メートル先が山なので、目に心地いい緑を眺めながら目を覚まします。太陽の光で葉っぱが輝いていて綺麗です。今日も山は元気だなぁ、とか思います。

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で、仕事を2時間くらいして、朝食。辺り一面農家の地区だということもあり、農園でとれた野菜やら米やらあれこれ食べ、10時ころまでダラダラして仕事に戻ります。ちなみに、時にはお隣さんが、とてつもない量のうどんをくれたり、餃子をくれたりします。頂くものも美味いです。

昼は基本的に仕事したり勉強したりしてます。眠くなることがそんなに無いので昼寝とかはないんですが、集中力が切れたら映画見たりゲームしたりしてます。夕方に近づくと、暑さも和らいだ外が心地いいので、散歩したりします。ちなみに昼でもエアコン無しでOKなほど涼しい日もあります。散歩の途中でいとこの家に立ち寄って音楽について話をしたりします。

ちなみにうつの地元には良いライブハウスがあって、よく細美武士さんやスカパラ、他にも有名な人たちが来たりします。

で、夕飯は「未来の農業とは」「今後農業はどうなるか」「農業のIT化」「第六次産業」などなど話をしながら、ITと農業で何が出来るかなんて考えながらお酒夕飯食べます、週末にはお酒飲みながらそんなことを話ます。夕飯後には仕事があれば仕事したり、次の仕掛けのために勉強したり、なかったら映画見たりゲームしたり。

ちなみにお盆なので夕食前に「松明かし」という行事をやったりするんですね。松や木を持ってきて、庭で焚き火するんです。1日と7日と、あと、何日かやります。なんのためにやるかというと、お盆にご先祖様が帰ってくるっていうので、道に迷わないように火を灯す行事なんですね。この時に一緒に花火したりします。うちの地元にはそんな行事もあるので、今度7日には花火すると思います。

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と、そんなこんなで夜になり、12時ころには寝ます。星がめっちゃ綺麗なので、夕食後にジュース買いに行くついでに星を見たりします。とにかく、誰一人歩いていないので静まり返って、すごくいい感じです。ちなみに安全です。

というような1日を最近は過ごしてます。

東京を離れたら、情報が遅れるかと思いきや、そうでもない。FacebookやX(旧Twitter)でどんどん情報は仕入れられますし、特に何かについていけなくなるような問題もなかったです。というわけで、僕の中の価値観が東京と岩手がまったくの並列、むしろリモートワークと生活環境の面で言えば、岩手に軍配があがるようになりました。

なお週末には山にハイキングとか行きました。

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とは言え、問題点もあります。

問題点としては、テクノロジーに没入した人との接点が少ないので、会話から新しい刺激を受け取る機会が圧倒的に減ってしまう、ということですかね。住んでいる人はほとんど、ITやホームページ、テクノロジー、そしてビジネスの情報に関して疎い人たちなので、最先端や考え方が自分とネットのコミュニケーションでしか得られない。これが、圧倒的に致命傷ではありました。

なので、やっぱりスタートアップとかベンチャーとか、貪欲にギラギラしてやるなら、まだ圧倒的に東京拠点の方がいい、というのが感想です。自分ひとりからでも仕掛けられることをして、なおかつそれが、とてつもなく面白いことだと断言出来るのであれば、田舎から発信でも良いでしょう。でも、人を介したテクノロジーや文化としての刺激がほとんど無いことは、けっこうマイナスと思いました。

やっぱ飲んだりして、こうしたいんだ!みたいの語るのは、価値があったなぁと思います。あと、会いたい人にもすぐに会いにいけるし。

なので、数ヶ月東京、数ヶ月田舎、という生活が、圧倒的によいのでしょう。何をするにしても。今後、海外にもまた足を伸ばしたりしますが、まず、意味のある東京と田舎の往復が日常となる生活スタイルを作り上げられたらなぁ、と考えます。

短く終わるつもりが長文になってしまいましたが今日はこの辺で。

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