ブランド力を作る! 絶対的な魅力は「ストーリー」にある?

公開日 : 2015-04-25 / 最終更新日 : 2023-11-11

ブランド力を作る! 絶対的な魅力は「ストーリー」にある?

たくさんの商品が世の中にあふれる今。どの商品も微々たる差別化が繰り返され、価格競争に巻き込まれるような時代。 その中で、圧倒的かつ唯一無二の地位を確率するにはどうすればよいのでしょうか?マーケティングの軸とも言えるお話で […]

著者: 上山 翔太

たくさんの商品が世の中にあふれる今。
どの商品も微々たる差別化が繰り返され、価格競争に巻き込まれるような時代。

その中で、圧倒的かつ唯一無二の地位を確率するにはどうすればよいのでしょうか?
マーケティングの軸とも言えるお話です。

ここで注目して頂きたいのは、商品や企業に対する「ストーリー」です。

一見、見落とされがちな「ストーリー」という言葉。
実はここに大きなヒントがあります。

マーケティングとストーリーでピンと来た方も多いのではないでしょうか。
そう、ストーリーマーケティングという考え方が軸になっています。

実際、何をするにもストーリー性は大事なものです。
そこに物語があるからこそ、人は何かを好きになる。

想像以上に、人は見えないものに愛情を注ぎます。
心に訴えかけられる何かに対して、大きなアクションを起こします。
人は、心に響く何かに胸を打たれた時に行動を起こすのです。

マーケティングでは数字を重要視されます。
ただ、心にどれだけ響いたかが実は売り上げをあげる根幹でもあります。
心に響かせることができれば、顧客の行動に現れ、売り上げに繋がります。

特に、物語やストーリー性は、心に訴えかけるには特に美しく、そして強力な衝撃を与えます。

僕らが何かを生み出す際に、まずやるべきこと。
それは、ストーリーをいかにして表現し、伝えるかに他なりません。
ストーリーがあれば、商品やサービスに唯一無二の価値を出すことができます。

例えばiPhoneやiPadを思い描いてみてください。
実際、タッチして動かす端末がiPhoneやiPadで初めて生まれたわけではありません。
すでに某日本企業がはるか昔に実現していました。

Apple watchだってそうです。
最近、とある記事がはやりました。
日本のある企業が遥か昔にApple watchと同じような商品を作っていた、というのです。

それにも関わらず、なぜAppleだったのでしょうか。
最初に出たタブレットやウェアラブルデバイスじゃなかってのしょう。
それらの製品は、なぜ世界を席巻することができなかったのでしょうか。

時代が早すぎたから? それももちろん要因としてあると思います。
ただ、Appleと、それ以前の商品に決定的にかけているものがあるのです。
その違いこそ、ストーリー性です。

Appleは世界を変えるために商品を作ります。
そのマインドが既に世界中の人に生きづいています。
だから、世界を変えるという理念に惹かれるのです。
無意識にしろ意識的にしろ。
心を打たれた顧客が商品を購入し、絶大なファンになります。

やがて、拡散されます。
商品や企業が持つストーリー性は、単純な商品や企業の価値以上のものがあります。
大きな衝撃としてユーザーに残るのです。

ゼロからイチを生み出す際にリーダーがやることはストーリーを語ることです。
まずはストーリー性を自社のサービスや商品、そして会社に落としこんでいくこと。
物語の作り込みが、全ての価値を唯一のものにします。

そして、いかにストーリーを響く形で表現するかを考える。
この流れこそ、ブランディングに繋がっていくのです。

では実際にどうやるのか。
僕の場合、まずはテキストエディタを開きます。
そこに、自分自身が会社や商品に持たせたいストーリーをじっくりと描いていきます。

なぜ商品をリリースするのか。
じっくりと考え、物語をつくりこんでいく。
作家になったつもりで書いてみます。

最高に面白い小説を書いている気分で、どんどん物語を描いていきます。

例えばアートをコンセプトとした家具があるとします。
他には無いデザインでありながら、利便性をも追求した形が売りだとしましょう。
さらに、ニューヨークで発見した家具ブランドだったと仮定します。

この場合、単純にアートをコンセプトにした家具、という話だけでは興味が湧きません。
せっかくなので、こんなストーリーを書いてみてはいかがでしょうか。

ニューヨークを旅した時、感性を刺激するような物事にたくさん出会いました。

ニューヨークの街並みには、あらゆる場所にアートが存在しています。
その街並みは、人間の根本的な感性に影響を与えます。
ところが日本では、アートというジャンルに対して理解が及んでいません。

それは「感性を楽しむ」「感性を磨く」という機会を、捨てているとも言えます。
想像力を掻き立てられる機会や、想像力を鍛えるきっかけも失っています。

アートを持ち込むことで、日本の創造性をより豊かにしていく。
だからこそ、日本の日常にアートを取り込みたいのです。
その結果、日本全体の感性を刺激する機会を提供していきたいのです。

そこで目についたのが、ニューヨークの日常を彩る家具でした。

アート性をもたらし、オシャレに日常に溶け込むような家具を作ること。
家具を通じて、日々の生活にクリエイティブな感性を持ち込めるんじゃないか。
そう考え、アートをコンセプトとした家具を作ることにしました。

思いつくがままにざっくりと書いてみました。
ただ「アートな家具を売ります」より何倍も商品に対しての理解が深まったのではないでしょうか。

さらに、同じ考え方を持つ人にとっては「共感」を与えるきっかけにもなります。
だからこそ、とても根強いファンがついてくるのです。
このコンセプトから、他の企画に派生する可能性もあります。
ストーリーや物語を語ることで、商品に心が宿り、大きな輪を作り出していくのです。

ストーリーは、商品の価値から語られるものではありません。
なぜ、その商品が存在しなければないのか。
存在理由があってはじめて、人々に「納得」をもたらすことができるのです。
ストーリーや物語は、商品や会社に心を吹き込んでくれます。
心のない商品や会社は、他の多々ある競合の中へすぐに埋もれてしまいます。

何かを変えたい、何かを解決したい。
そういう強い思いが結果的に企業の売上にも直結していくのです。

また、近年「物質的な豊かさ」よりも「体験」に価値を感じる傾向が高まってきています。
そんな状況も後押しして、より企業や商品に対する物語のあり方が、注目されています。

想いや願い、そういった人間的な気持ちに重要性を置くべきです。
今後のマーケティングにおける地盤を作っていくと考えても、間違いありません。

何か自分で商品を作る時、サービスを出す時は、必ずストーリーを語るようにしましょう。
だからこそ、たくさんの人に共感を作り出すきっかけになるのです。
数字だけを見るのではなく、いかに心に響かせるかを考えること。
これも、大事なマーケティングの一貫です。

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