小さな店舗が集客する秘訣とは? 個人経営の飲食店はコミュニティの育成を侮ってはいけない。

公開日 : 2014-12-26 / 最終更新日 : 2023-11-11

小さな店舗が集客する秘訣とは? 個人経営の飲食店はコミュニティの育成を侮ってはいけない。

小さな店舗を運営している方に、参考になる経験談をしよう。 新宿にある神社の側に、ゴールデン街という町がある。10名も店の中に入らないような小さな飲み屋が連なる街並み。足を踏み入れた瞬間に「常連」という単語が思い浮かぶ。そ […]

著者: 上山 翔太

小さな店舗を運営している方に、参考になる経験談をしよう。

新宿にある神社の側に、ゴールデン街という町がある。
10名も店の中に入らないような小さな飲み屋が連なる街並み。
足を踏み入れた瞬間に「常連」という単語が思い浮かぶ。
それほど、独特なコミュニティを感じさせる場所だ。

細い路地、雰囲気のある扉、まばらなライト。
ひっそりと新宿の片隅に佇む街並みには、有名な作家や俳優も訪れる。
大人の隠れ家どころか、町ごと隠されているような空気が佇む。

そこに、アキラという女性のマスターがいた。
肩に大きな刺青が入っている。
大きな力強い鳥のようだったが、何の鳥なのか尋ねることはしなかった。
聞いてもはぐらかされるからだ。

僕は彼女の店で働かせてもらっていた。
主な仕事は彼女の作ったお酒を出すこと。皿を洗うこと。
そして最も大切なのが、お客さんと話をすること。
この3つが、僕に彼女がくれた仕事だった。

与えられた仕事量が少ないのは、彼女なりの雇用に対するオリジナリティだった。

  • 「仕事は自分で作れ」
  • 「与えられた仕事だけやっていたところで意味はない」
  • 「与えられるのは最低限で充分」

後々僕の人生観を大きく作っていく職場となった。

彼女は僕に時給を支払うこと意外の何も要求してこなかった。
実際のところサボっていても問題なし。
特に何を咎めることなく、彼女は月末に給料を支払うのだろう。

それでも僕はなぜかサボろうとなんて思わなかった。
1度たりとも眠いだとか居心地が悪いということもなかった。

自由を与えられると「どこに行けばわからない」と言う人もいる。
しかし僕は、自由に動けた方が力を発揮できる体質なのだろう。

お酒を運んで、お客さんと話をし、瞬く間に時間が過ぎた。
お客さんとの会話が勤務中、ほとんどの時間を占めていた気がする。
仕事に疲れたサラリーマンの愚痴、恋愛の相談、離婚の悩み、何かへの憎悪、人生への迷い。
途方もなくたくさんの人が訪れては、途方もなくたくさんの話を聞いた。

店は2階建て。
1階がバーで、2階は小さなイベントスペースになっていた。
よく常連のお客さんで映画の上映会を開催している以外、特に使われていることを見たことがない。

ある時、僕はイベントスペースを使って有意義なことがしたいと思った。
そこで始めたのがアートイベントだ。
と言っても、単純な展示会のようなものではない。
壁に作品を展示して、そこにアーティストを集めてお酒を飲み、語る。
交流会も兼ね備えたものだった。

店にはたくさんの作家さんや、アーティストが来る。
声をかけて告知をすると、すぐに人は集まった。
場所とイベントのテーマが一致していたからだ。
徐々に人が人を呼び、たくさんの繋がりが出来る。
繋がった関係性は蜘蛛の糸のように広がって、ある種のコミュニティが出来るようになった。

やがて繋がりあった人々が互いに企画を持ち寄るようになった。
コラボレーションし、さらにイベントや企画が生まれた。
人が集まり、コミュニケーションが生まれる。
すると、そこから数々の楽しいアイディアが勝手に実現されることを知った。
人と人がつながりあった時の相乗効果を実感したのは、ここが初めてだった。

イベントは1年ほど続いた。
やがて僕が店を辞めるまで続き、それまでの間に店のお客さんはたくさん増えた。
1年前と比べると常連のお客さんは3倍に増えた。

店舗に集客する秘訣は、店を中心としたコミュニティを徐々に拡大させること。
非常に地味で根気のいる活動だった。
しかし、大きな経験と知識を、実感と共にものにした、初めての経験だった気がする。

以来、コミュニティを作る、ということに深く興味を持った。
その結果、オーガナイザーとして活動することになる。

コミュニティの力と魅力は計り知れない。
それ以上に人と人が交わった時の爆発力はすさまじい。
確実に1人では生み出せない熱のようなものがあった。

そして何よりも、集まった人々が楽しそうに笑っていたのが本当に嬉しかった。
お酒を飲んで、新しい熱が生み出される輪の中にいるのが楽しかった。
今思えば、企業や仕事の「練習」だったのかもしれない。
あのお店での経験は僕に、より大きな確信を与えてくれたのだった。

基本的に店舗は立地が全てだが、コミュニティを作り続ければ、どこにいたって集客は可能。

これは、僕が店舗経営に関わるときの、基本中の基本にしているテーマだ。
僕自身は店舗経営に関しては実際、よくわからないことが多い。
だが、コミュニティの作り方は知っているので、そのノウハウを適応する。
むしろ、店舗を作っているのか、コミュニティを作っているのかわからなくなる。

もちろん、店舗の売り上げを向上させるためには、様々な方法がある。
だが、これまでの経験上、主な方法は2つだ。
立地を気にするか、それともコミュニティを作るか。
そのいずれかこそ、地道に効果が出てくる方法だ。

言ってみれば、コミュニティの形成と盛り上げこそ、継続的な集客の入り口と言っていい。
ちなみに店舗におけるコミュニティとは何かというと、もちろん、人と人とのつながりだ。
基本的に人がコミュニティに求めるものはシンプルだ。
「あそこに行けば誰かいる」「楽しく飲める」といった繋がりと体験そのものである。
ようするに、人間関係を楽しみに来ているのだ。
良い人間関係がそこにあれば、例え環境がそこそこでも足並みは途絶えない。

よく「店舗にどうやって集客するのか」という質問をされるが、簡単なことだ。
来たいと思うから、そこにやってくるのだ。
何を持って顧客に「来たいと思わせるか」を考えること。
それこそ、最もやらなければならないことである。
来たいと思わせる魅力の1つとして、コミュニティが存在する。

もちろん、方法はコミュニティだけではない。
来たいと思わせる何かは状況や要因によってたくさんある。
一般的には目立つ品を一品つくる、話題になる商品を作るということもあるだろう。
案の1つとして、イベントをどんどん仕掛けることだ。
そして、イベント自体が有名になるように仕向けるのはありだ。

ゴールデン街での例は、明らかにその典型例だった。
開催するイベントで店を知り、店の仲間となり、常連となる。
延々と、その繰り返しが続いた。
人がつながれば、さらに別の繋がりを連れてきてくれる。
どんどん人は連鎖し、次々に常連が生まれるようになる。
これは、飲食店だけに限ったことではない。
様々な店舗の形に、場合によっては適応できるだろう。

もし、今の店舗に人を呼びたいなら、今回のアイディアは参考になるはずだ。
まず面白いイベントを仕掛けてみてはどうだろうか。
企画力がモノを言う方法ではあるが、続けるだけ効果は出てくるだろう。

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