人生の道草を食おう! 「意外性」は「計画」に描かれない。

公開日 : 2017-04-03 / 最終更新日 : 2023-11-04

人生の道草を食おう! 「意外性」は「計画」に描かれない。

ホテルから出た瞬間、そこは常夏だった。 アジア最大級の都市、シンガポールだ。 仕事に疲れたり、もう「無理だ」なんて思った時に訪れる街である。 大都会と海が全て一緒になったようなコンパクトさが好みなのだ。 物価が高いことを […]

著者: 上山 翔太

ホテルから出た瞬間、そこは常夏だった。
アジア最大級の都市、シンガポールだ。

仕事に疲れたり、もう「無理だ」なんて思った時に訪れる街である。
大都会と海が全て一緒になったようなコンパクトさが好みなのだ。
物価が高いことを抜かせば、全てが僕にとって居心地の良い場所だった。

毎回、シンガポールに足を運んだ時は、トレーダーズホテルに止まる。
今はもう名前が変わってしまったようだが、ちょっと良い目のビジネスホテルだ。
繁華街へのアクセスも良く、便利な所が気に入っている。

ホテルで一杯飲んだあと、ビーチへ向かう。
毎回足を運ぶのは、セントーサ島にある、ビーチ沿いのバーだ。
ここは、ビーチも音楽もプールも、全てが揃った楽園である。

バーはプールの中にあって、僕らは水に半分浸された椅子に座ってお酒を飲む。
熱すぎる日差しも、ほどよい気温に変わり、いい具合に気持ちを高揚させてくれるのだ。

そこで、あるバーテンダーに出会った。

明らかに地元の人間ではない白人の男性だ。
もっとも、シンガポールは人種も多様な国なので、特に珍しくもない。
だが、バーカウンターの裏で働いている姿が、何か気になって声をかけた。

「ここで働くの楽しい?」 と聞くと、満面の笑みで「イエス」と答えてくれた。
あまりにもその姿が生き生きとしていたので「天職だね」と言葉を返す。
すると、彼は満面の笑みで、働き始めた経緯を話はじめた。

どうやら彼は、バックパッカーだったらしい。
世界中旅をしていたが、あまりにもこのバーが気に入ってしまったらしく。
ついには、仕事が出来ないかどうかと頼み込んだようだ。
そして、なんとか働かせてもらえるようになった、というのだ。

僕は端的に言えば、衝撃を受けた。

なんて自由な発想で、仕事をする人なんだと思った。

よく考えると、外国人が働くわけだから、それなりに大変だったのかもしれない。
だが、その話を聞いたときは、ある種の尊敬の念を抱かずにはいられなかった。
こんなにも、気軽に自分の理想を実現できるものなのかと。

今までの価値観の内側では、海外に住むなんて気軽に出来ることではなかった。
どう考えても「気に入ったから働こう」で達成できる話ではなかった。

将来のことを考えてしまうだろうし、そこまで衝動的には生きられない。
だが、満面の笑みを浮かべている彼をみると、不思議と自分が愚かに思えてくるのだった。

これは、大いなる道草だと思った。

人は常に将来を考え、ある種のロードマップに沿って生きている。
少しでも大きく道がそれたら、元の場所に戻れないかもしれない。

だからこそ、歩みが逸れていくことを恐れてしまう。

だが、きっと、逸れた脇道に、ものすごく幸せな瞬間があるのだ。
理想的な全てが脇道にあったとして、それでもリスクを考えてしまうのが、僕らの普通だ。

でも、もしかしたら道草を食ったところに分岐点があるかもしれない。
面白い発想があって、考えてもみなかったゴールにたどり着くかもしれない。
僕らの大半は、そういう未知の、見えない可能性を横目にしては歩き去って来たのだ。

果たして僕らはそれで「何も失っていない」と言えるのだろうか。

僕らはせかせかと、急ぎ足で自分の決めた道を歩く。
ただまっすぐに、なるべく道から外れないように歩いていく。

でも、少し足を止めて、周りの景色をじっくりと楽しんでもいいんじゃないか。
脇道の楽しそうなところで道草を食うくらいの余裕はあってもいいんじゃないか。
それが、予期しない可能性を呼び込み、人生の新しい道筋を照らすこともあるんじゃないか。

僕らは、いつだって、まだ見ないイノベーティブな刺激を求めている。
世界に対して、まだ目にしたこともない発見を、追い求めている。

そんな僕らが、道草をただの道草だと横目で通り過ぎていいわけがない。
道草を食うからこそ、ロードマップ上にはない、新しい価値観や考えが開いていくのだ。

バーテンダーの彼は、お酒とハンバーガーをテーブルに置いて、小走りで去っていった。
僕は少し考え込んだあと、ビーチに沈んでいく夕日に目を移す。

そのままお酒を、そっと喉に流し込み、一息ついた。

ふと、休暇のワンシーンが、大事な価値観を鮮烈に残していったことに気がついた。
僕の中で少しだけ人生の捉え方が変わっていた。

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