行き先が見えれば怖くない! マーケティング戦略の立て方の基礎

公開日 : 2015-10-05 / 最終更新日 : 2023-11-09

行き先が見えれば怖くない! マーケティング戦略の立て方の基礎

ビジネスを始める時、誰もが陥ってしまう悩みがあります。それは「どうやって売るかわからない」という悩みです。そして、どうやって売るかがわからないから、先が見えず、当てずっぽう進むしかなくなります。手探りで物事を進めている間 […]

著者: 上山 翔太

ビジネスを始める時、誰もが陥ってしまう悩みがあります。それは「どうやって売るかわからない」という悩みです。そして、どうやって売るかがわからないから、先が見えず、当てずっぽう進むしかなくなります。手探りで物事を進めている間に売り上げが落ち、資本金がつき、悪循環に沈んでいってしまうのです。

ところが、逆に言えば「どうやって売るか」「どうすれば売れるか」が分かれば、手探りではなくなるのです。先に「これをやれば結果が出てくるだろう」という筋書きを視界に捉えながら進むことができます。余計な不安や先の見えない恐怖を味わうこともありません。

今回はホームページで売るための一般的な手法を、独自の理解や経験則も加えながら書いていこうとおもいます。まだ基本的なフレームワークなどご存知でない方は、本日の文章でマーケティングをどうやって行うか、その基礎をいくつかのフレームワークとともに記憶していただき、実践してみてください。最初はなんとなくしか掴めないかもしれませんが、何度も繰り返していくうちに、徐々に身についてくることでしょう。

本質的なニーズを理解しよう

それでは、さっそく本題に入ります。マーケティングはまず「ニーズを理解する」ことから始まり「環境分析」「基本的な戦略の確定」そして「施策を立てる」という順番ですすめていきます。どうやって売るか、よりも先に、いくつか情報を集め、分析していくことが重要になります。下記の図をみて、全体の流れを確認してみてください。

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まずは本質的なニーズの把握です。何か商品やサービスを売るためには、ニーズを理解しなければなりません。ニーズ1つとっても、なかなか奥が深いものです。例えばみなさんも、日々、あれが欲しいこれが欲しいと、欲求を思い浮かべると思います。

商品を提供する側は、みなさんが何が欲しいか知りたがります。何が欲しいかを知った上で、求められている商品を販売しなければ、当然ですが売れません。ですが、例えばアンケートを実施したりなんかして、みなさんから「何が欲しいか」を聞いたとします。その結果に基づき商品を販売しても、売れないことがあります。というより、売れないことの方が多いのではないでしょうか。

販売者はこう思います。「きちんと顧客の希望を聞いて、その希望にあった商品を販売したのに、なぜ売れないのだろう」その答えは、単純なアンケート結果程度で集められた答えは、本当のニーズではないからです。

人間が言葉や文字で表現できる自らの本当のニーズは、だいたい5パーセント程度しか表層化しない、と言われています。アンケートをするのであれば、本質的なニーズを引き出すような内容を考えなければなりません。例えば、パソコンを買い替えたいと考えている人がいたとします。当然ながら、この人にパソコンを売ろうと思うわけですが、その前に考えなければならないことがあります。

この人は「本当にパソコンが欲しいのだろうか?」ということです。

まずパソコンをどうして購入したいのか、欲求を抱く理由を分析しなければなりません。今回パソコンを欲しがっている方をAさんとしましょう。Aさんは、日々パソコンを動画を見ること中心に使っていました。主に、映画です。ところがパソコンが古くなって壊れてしまい、動画を見るために新しくパソコンを購入しようと考えます。

上記の場合、動画を見る方法としては、別の方法も考えられます。例えば、タブレット。iPadなどのタブレット製品でも動画は見ることができます。それに、持ち運びもできて便利です。また、テレビを活用できるのであれば、Apple TVのように、インターネットサービスとテレビを繋ぐ商品もあります。Apple TVであれば、いつもパソコンで見ていた映画をテレビの大画面で楽しむことができます。しかも、Netflixやhuluのような、様々な配信サービスもテレビで楽しめます。

もし映画を楽しむ、映像を楽しむことが使い方の大半だった場合、高額なパソコンを購入しなくても、iPadやAppleTVのような、より映像に特化した製品を購入すればいいのです。このように「ユーザーのコアとなる問題点をいかにして解決するか」が本物のニーズになると言えるでしょう。このニーズを掘り当ててこそ、商品は愛され、売れるようになります。

マクロ的な環境分析 : PEST分析

ニーズを掘り当てたら、今度は分析です。これからお伝えする分析方法は「思考フレームワーク」といって、ある一定の考え方にそって情報を集め、分析することで、戦略を立てる思考ツールです。

まず、大枠の現象から見ていきましょう。商品や市場を取り巻く環境を分析するのが、PEST分析という方法です。環境分析」とも呼ばれています。PEST分析とは、政治的(political)、経済的(economic)、社会的(social)、技術的(tchnological)の頭文字を取った言葉で、今あげられた4つの角度から、現在作ろうとしている商品や自社を分析していきます。

政治的(political)

まずは、政治的。これからの政治はどのように変化するのか。税金はどうなるのか。法律の変化によって、自分たちが提供しようとしているビジネスに影響はないか。外交関係によってビジネスの存在そのものが脅かされないか。

むしろ、今後の政治的な要因から、ビジネスを後押ししてくれるような兆候はないか。例えば、海外ビジネスを行おうとしている時に、国家が海外でのビジネスを推奨するような政策をとれば、ビジネスの後押しになります。国家単位で起こりうる変化に対して考えをめぐらせ、情報を集めてみましょう。

経済的(economic)

次に経済的。市場や物価の変動。円安、円高、GDPの成長率、経済の状態から、ビジネスの成功できる要因や弊害となる要因などを洗い出してみましょう。例えば、円安になれば日本の商品が売れるので輸出関係の事業が儲かり、逆に海外の製品が高くなるので輸入やら海外不動産やらの費用が高くなり、特に海外の製品にビジネスの中心を置いていた人の状況が悪くなるかもしれません。

社会的(social)

社会的とは何か。社会における考え方の変化はどうか。今の時代の流れにあっているだろうか。人口の増減やライフスタイルの変化、人々の考え方の変化、どういう時代背景、文化なのか、人々の日常に隠された変化を追ってみましょう。例えば社会の風潮として、今後リモートワークをする人が増えるとなれば、リモートワークにそったサービスの提案をすることが1つの可能性となるかもしれません。

技術的(tchnological)

そして、技術的。現在、さまざまな技術が進化を続けています。AIが普及し続ける昨今、もはや身に染みて理解している方も多いでしょうが、技術の進化によって10年後になくなる仕事がなくなるように、技術の進化は今後のビジネスに大きな変化を与えます。

もしかしたら、それまで好調だったビジネスも、巨大な企業の技術革新によって、一瞬にして消え去ってしまうかもしれません。今後、どんな技術が生まれ、その中でどの分野にチャレンジするべきか。自分たちの事業は技術革新がおきたとしても継続できるか。情報を収集しておく必要があります。

PEST分析を行うことによって、自分たちが仕掛けていくビジネスが生き残れる、という裏付けを手にいれることができます。特に環境的な要因は、たった1週間、いや、1日でビジネスが崩壊してしまうような、大きな影響をもっています。じっくりと調べ、分析する必要があります。もしかしたら、この時点で施策を講じておけば、将来の危機を免れる可能性が見つかるかもしれません。

業界の環境について分析 : 3C分析

環境的な分析を終えたら「業界」の分析にすすみましょう。環境、という概念から少し輪を小さくします。業界的な分析を行う際に使われるのが、3C分析です。3Cとは、「市場(customer)」「競合(competitor)」「自社(company)」の頭文字を取ったものです。この3つの要因から、業界の情報や変化を集め、分析することで、商品の先行きを見通すことができます。

市場(customer)

まずは市場から。市場とは何でしょうか。まず市場規模。どのくらいの金額が市場内に流通しているのかを調べます。ただ、もしも現在、未成熟かつ作られてさえいない市場の場合、似た市場について調べましょう。特に投資やら融資を受ける場合の話になりますが、市場規模は確実に事業計画書に織り込む内容でもあります。

また、潜在顧客がどれだけいるのか。一体このビジネスを始めれば、どれくらいの人がお客様になってくれそうなのか。市場の将来性。これから未来を考えた時、その市場はどれほどの可能性を持ち、どれほど成長していく見通があるのか。また、潜在顧客は一体どこにいるのか。どのように購入するか、もしくはしないのか。市場全体に関わることを洗いざらい調べてみましょう。終わった頃には、現在狙おうとしている市場についての実態が見えてくるはずです。

競合(competitor)

市場全体の姿が見えてきたら、今度は競合について見ていきましょう。競合について情報を集めるポイントとしては、どれだけ競合がいるか、最も競合になりそうな企業はどこか。また、競合の取る戦略はどのようなものか。競合の規模はどれほどのものか。競合が得意としているポイントや苦手なポイントはどこになるか。市場のシェアはどれだけとられているか。利益はどれほどのものなのか。競合についても集められるだけ情報を集めましょう。

こうした調査の結果、徐々に見えてくるのが、競合に対して付け入る隙や、どこから自分たちが攻めればいいか、ということです。自社がどのように動けばよいのか、競合に対してどう手を打てばいいのかなど、後ほど戦略決定のフェーズにおいても重要な情報です。また、業界の通例も見えてきます。基本的な価格はどれほどのものなのか。どのような戦略をとることが通常なのか。見るべきポイントは数多くありますが、競合の状態からより市場に対する理解を深めていきましょう。

自社(company)

競合について見えてきたら、今度は自社についてみてみましょう。もし、すでに事業を始めており、ある程度市場に対して存在感を出せているのであれば、競合と同じく自分の現状を、売り上げや戦略、そして現在かけているコスト、市場のシェアなど、整理しなおしてみましょう。一度自社の状態を整理して、自らのおかれた状況を考えてみることは大切なステップです。

これから事業を開始する場合は、今後自分たちが辿るであろう売り上げや戦略、市場シェアを整理しなおしてみましょう。改めて事業の方向性について、考え直してみるのもよい方法です。というのも、これまで競合や市場、そして環境的な要因を調べてきて、改めて見直すべきポイントや、修正すべき点が発見できているはずだからです。変更も踏まえ、一度、自社の情報を書き出してみましょう。

戦略目標を決定する : SWOT分析

さて、ここまでニーズを発見し、マクロ的に事業をみて、業界について調べてきました。だいぶ人々のニーズや業界、そして市場についての理解が深まったのではないでしょうか。

これまでの調査は、戦略をたてるための情報集めの意味合いがありますが、自分自身がこれから挑戦するビジネスに対しても、理解が深まったはずです。これだけ調べて、ようやく自社の進むべき戦略目標を決定する土台が出来上がるのです。逆に、しっかり情報を集めて分析を試みなければ、行き当たりばったりになってしまうでしょう。

ここからは戦略目標を決定していきます。戦略目標を決定する手法として、よく使われる考え方が、SWOT分析です。SWOTとは強み (Strengths)、弱み (Weaknesses)、機会 (Opportunities)、脅威 (Threats) の頭文字をとったもので、それぞれの視点から自社の現状を分析する考え方です。

まず、強みからみていきましょう。強みとは何かですが、これは言葉の通りで、自社が強みと感じているものを書き出してみましょう。逆に強みがあればもちろん何かしら弱みもあります。現状弱みであると感じている部分を書き出してみてください。

そして、機会。これは何かというと、これまで調べてきた中で見つけたであろう、市場に自分たちのビジネスが参入するチャンスのことを意味します。入り込もうとしている中に、どのような機会、チャンスが存在しているでしょうか。

最後に、驚異。これは自分たちが入りこもうとしている業界で、すでに大きなシェアを持っている競合やライバルについてあげてみましょう。

実際のところ、これまで調べてきた情報の中から、いくつかまとめて抜き出せば、ここまでは作ることができるはずです。分析すべき箇所はここからです。SWOT分析を実施する際のポイントとして、下記の4つを考えてみましょう。

  1. 強みを生かし機会を攻略できるか
  2. 弱みを克服し驚異を回避できるか
  3. 強みを生かし驚異に対抗できるか
  4. 弱みを克服し機会を攻略できるか

4つの組み合わせから、自社の環境を分析してみてください。例えば、とあるホームページ制作会社があったとします。自社の強みは「安さとスピード」だと仮定します。弱みは「クオリティがそこそこ」だということ。

そして機会としては「すべての会社がホームページを作る必要性を感じる時代になった」こと。驚異としては「安さと早さを持つ制作会社は数多くあるということ」とします。

しかし、驚異は同時に弱みも同じ内容をもっており、安さとスピードをあげると、どうしてもクオリティが下がってしまうという弱みを互いにもっていたとします。

まず、1からですが、安さとスピード感を持って「すべての会社がホームページを作る必要性を感じる時代になった」という機会を攻略できるかということ。これは可能です。それこそスピード感が求められる現代において速度と安さがあれば、問題なく求める人はいるでしょう。

2はどうでしょうか。「クオリティがそこそこ」という弱み。これは単純にクオリティをあげる努力をすればいいことです。ただし、安さとスピードはそのままキープする必要があるので、制作チームが効率よくクオリティの高い制作物を提出できるようにする必要があります。

3はいかがでしょうか。「安さとスピード」をもって「安さと早さを持つ制作会社は数多くあるということ」に対抗できるのかどうか。これは、安さとスピードだけを追い求めていく中で、より対応やサービスそのもの、そしてクオリティをあげる努力をすることで、対抗できます。直接強み同士がぶつかり合ってしまう場合は、元の強みを生かしつつ、他に求められる面を高いクオリティで提供できるよう考えるとよいでしょう。

4の「クオリティがそこそこ」という弱みを克服し「すべての会社がホームページを作る必要性を感じる時代になった」という機会を攻略できるかということ。これは弱みを攻略することが他社に差をつけることにもつながります。クオリティが他より高く、さらに早くて安ければ、当然、お客様も集まってくるでしょう。可能です。

つまり、今回の方向性としては、スピート感と安さをキープしつつ、クオリティをあげていくためにはどうすればいいか、という施策をまず考える必要があります。他にも営業力や広報など考えることはありますが、その前に商品の魅力自体の底上げが必要になることでしょう。

現在の営業力で、仕事をそこそこ取れているのであれば楽です。特に営業力に手を加えなくても、安く早いまま、クオリティを向上できれば、お客様はさらに獲得可能です。最小限の労力で、どうしたら、現状をクリアできるか考えることが、差別化につながります。

ターゲットを設定する : セグメンテーション

戦略の向かうべきベクトルも見えてきました。ここからいよいよ、基本的な戦略が確定するフェーズに入っていきます。これまで行った内容は、業界の理解を深め、自社や市場を適切に認識し、実際にビジネスとして踏み込める裏付けを与えたものと言えます。次に考えるべきは、どうすれば自社のビジネスを拡散し、より多くの人に使ってもらえるか、ということです。

そこで、まずは、これまでの情報をもとに、ターゲットを設定していきましょう。いくら良い商品やサービスを持っていたところで、欲しいと思わない人に自社の商品を売ろうとしても、どうにもなりません。欲しいと思う人がどこにいるのか、何をしているのかをしっかりと突き詰めて考える必要があります。そこで必要になるのがセグメンテーションです。

市場にはたくさんのニーズをもったお客様がいます。すべてのお客様に向けて広告を打ったり宣伝したりと見境なく情報発信すれば、当然、投資の効率もよくありません。同じ金額で広告を打つのであれば、欲しいと思うお客様がどこにいるのかをしっかり考えた上で、広告を打った方が効果が高くなります。まず、自社の商品を好む、お客様の情報を集めていきましょう。

年齢や性別、家族構成や収入。職業や役職。どこに住んでいるのか。ライフスタイルや性格、価値観や購買動機など、様々な切り口があります。デモグラフィック変数や、サイコグラフィック変数などと呼ばれたりします。このデモグラフィックとサイコグラフィックを集め、様々なグループにわけていくわけです。

例えば高所得者で仕事が忙しい人、低所得者でバイトやパート生計をたてている人など、様々なセグメントにわけることができます。その中で、最も自社の商品やビジネスに興味をもってくれそうなセグメントを中心に情報発信していきます。すると、投資の費用対効果も高くなります。

さらにペルソナと呼ばれる顧客のイメージを突き詰めていきます。例えば、見込み顧客は一体何時に起きて、どういう気分で朝ごはんを食べているのか。どんなテンションで家を出て仕事に向かい、誰と一緒に昼食をとるのか。お昼休み後の仕事はどのような気持ちで進め、何時に帰宅するのか。

仕事や日常生活について、どのように感じているのか。夕食は誰とどんな話をしながら食べて、何時にお風呂に入り就寝するのか。寝るときには何を考えながらどんな気持ちでベッドに入るのか。その人の人物像が隅から隅まで理解できるように、徹底的に考え尽くします。

そして、考え尽くした人物像は、どのセグメントにいるのかを考えましょう。その上でさらにグループを細分化して情報発信を行うことで、より効果的なマーケティング戦略を立てられることになります。

ポジショニングで差別化を明確にする

さて、これで、顧客が一体どこにいるのかを突き止めることができました。次はより自らの立場に対して明確な差別化を与えてみましょう。ポジショニングという手法を使っていきます。この方法は、見たり聞いたりしている人もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。

よくプレゼン資料などを見ると、十字に線がひかれて、それぞれの軸に意味を与え、グラフ上に丸がいくつか散らばっている図が載せてあると思います。これをポジションニングマップと呼びます。ポジショニングとは、このようなマップをツールとして使いつつ、競合や自社の位置を、ある特定の縦横2軸において、立ち位置を確認するものです。

まず2軸とはいかにして決められるのでしょうか。それは、商品を選ぶ上で購入のきっかけとなる要素を2軸に与えます。大抵は3C分析やSWOT分析の時に、軸は見えているはずです。

例えば先ほどのホームページ制作会社の例でいえば、まず価格が安いか高いか。これを縦軸としましょう。そして横軸はクオリティ。クオリティが高いか低いかを横軸とします。大抵のお客様はクオリティと安さを比較されますので、要因として価格とクオリティの2軸とします。

ちなみに横軸と縦軸の基準を何にするか、ということに対して絶対的な決まりは無いのですが、的確な2軸を選ぶことで自らの業界内の立ち位置が明確に見えてきます。

この縦軸と横軸を決める際の購買決定要因はKBFと呼ばれたりします。KBFを考えながら、競合となるうる企業を抜き出し、競合が一体どこの位置にいるのかを設定していきましょう。より多くの競合が集中している箇所は競争率が高いことになりますから、自社は、あまり競合が密集していない箇所にポジションを取るブランディングをしていけばいいということになります。

単純な話、競合にあたる企業は、高額でクオリティが高いか、低額でクオリティが低いかのいずれかに密集する可能性が高くなります。であれば、低額でもある程度クオリティを発揮できるような位置取りをすれば、競合もおらず仕事が取りやすいということになります。

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このように、自分がどこの位置に属するかをしっかりと把握した上で、今後の戦略を立てるために、ポジショニングマップを使い、自社の位置付けをしっかりと把握しておく必要があります。この資料を作ることによって、一緒に働く仲間にも自社の位置付けを伝えやすくもなります。

また、ポジショニングマップの他にも、いくつかKBFとなる項目を抜き出し、競合他社と比較してみましょう。どの決定要因において自社がすぐれていて、他社に差をつけられる項目となるかを一目瞭然としておくことで、後々具体的な戦略を立てやすくなります。

さて、ここまでの過程で、具体的な施策を考えるまでの基盤はできました。情報を集め、これからの環境的な変化も捉え、市場への理解を深め、自分の強みや弱み、競合他社の強みや弱み、その中でどのような方向性をとっていくべきか。また、自社の立ち位置は業界内でどの位置になるのか。顧客はどんな人たちでだれで、どこにいるのか。数多くの情報が集まったと思います。

これでようやく、具体的にどうするのか決定するフェーズに入ることができます。ここまでの調査や議論がが不十分だったりすると、そもそも根本的に向かうべき方向性が間違っていた、なんてミスを犯すことになりますので、しっかり理解を深めてから進めましょう。

具体的に施策を決める : 4P

いよいよ、具体的な施策を作り出していきます。ここで使われるのが4Pというフレームワークです。4Pとは製品(Product)、価格(Price)、流通(Place)、プロモーション(Promotion)の頭文字をとったもので、ビジネスの主軸となる4つのキーワードから考え、販売戦略を構築していく方法です。

製品(Product)

まず、製品です。製品は、ラインナップやカラーバリエーション、品質、ブランド名、デザインなど、製品すべての要素を決めていきます。これまで集めてきた情報を振り返ってみてください。ターゲット層にとって、どのようなカラーが響くのか。ブランド名はなにか。 デザインどうするか。 そして、競合他社と差別化できるポイントを反映できているか。今まで考えてきた内容を反映させていくことで、これまで市場に存在していた商品とは一線を画す商品が出来上がってくるのではないでしょうか。

なお、現在において差別化とは「消費者からみて明らかな違いがあるもの」です。よくテレビ業界や家電の業界で、一般消費者がみてもよく分からない機能的な差別化や、店員さんに聞いたとしても「ほとんど同じ」なんて返されるような商品が溢れかえっています。こういった、微々たる差別化では意味がありません。明らかにみてわかる、聞いてわかるような違いが必要なのです。

ひと昔前は、便利な商品そのものがあまりありませんでした。だから、新しいものを販売すれば、飛ぶように売れたわけです。でも便利なものにあふれた現代ではそうはいきません。ぱっと考えて思い浮かぶような差別化や、ちょっとした機能の追加は飽きられています。大したインパクトを生むことはありません。何か、圧倒的に異なる差別化が必要になってくるということを、肝に銘じておくと良いでしょう。

とはいえ、業界や商品においては、販売力や、他のオプションサービスなどで、差を出していくだけでも、売上があがることもあるでしょうが。

価格(Price)

製品について決まったら、次は価格です。価格は顧客にとって、最も大きな購買決定要因の1つになります。いくら機能が良くても、顧客の想像を遥かに超える価格であったり、現在の価格帯にそぐわない値付けをしてしまっては手にとってもらえません。

顧客が感じている価格帯と、製品の機能、ここに大きな差異があってはなりません。もし価格をそれでも釣り上げられるとしたら、高価格帯の製品であるというブランドの強化が必要となるでしょう。また、そういったブランドが現代の社会状況に適合するのか、求められているのかについても考える必要があります。イメージの価格と実際の価格に差異が生まれないようにしましょう。

また、こうした標準価格を決める他に、割引や、支払い期限なども考える材料になってきます。多少高くても分割払いで支払いが可能になったり、携帯電話キャリアのように月額利用料の中に本体の代金を織り込んだりすることで、高額な商品であっても、意識されることなく販売できるかもしれません。価格や値段に関する内容を隅々まで決めていきましょう。

流通(Place)

価格についての結論が出たら、次に考えるべきは流通です。どの経路で商品を顧客の手に届けるか、また、納期はどの程度か。近年、流通に関しては、特に速度が進歩を遂げています。その日のうちに配送可能といったサービスさえamazonを中心に実現されています。今後、流通に関しては、特に考える必要があるかもしれません。

また、ダウンロード販売であればインターネット上のみで完結する流通もあります。これから、海外に向けた商品販売なども加速していくかと思いますので、日本国外についても考える必要性が出てきます。物流の基本的なシステムの他に、生産、在庫の状況管理、店舗であれば立地条件なども入ります。徹底的に商品をお客様に届けるためのプロセスを考え抜きましょう。

最近の流通は進歩が早く、家にいてインターネットで注文しても即座に届くことが普通になりました。つまり、商品を送るのであれば、時間がたてばたつほど、注文が億劫だと感じられてしまう時代になりつつあります。じきにどんな商品でも即日配達可能!なんて状況が実現されるかもしれません。

さらにamazonはドローンによる配達を考えていたり、Uberが配送を始めるなど、流通のあり方そのものが機械化を軸として形を変え始めています。これからも流通のイノベーションが起こり続けるのは必然ですので、そういう意味でもチェックしておくべきでしょう。

プロモーション(Promotion)

4Pの最後はプロモーションです。どんなビジネスも商品へたどり着く動線がなければ意味がありません。たとえ、どれだけ良い商品を作ろうが、どれだけ安い価格で売ろうが、人々に知られる努力をしなければ、売り上げに繋がらないのです。

当然ですが、案外忘れてしまいがちなプロモーション。忘れる、というよりも「どうしていいのかわからない」というのが実際のところでしょうか。その証拠に、多くの中小企業には広報ポジションが欠けています。本来、中小企業であればあるほど必要なポジションでありながら、配備されているケースは多くありません。

プロモーションでは広告や宣伝をどうするか、販売力はどうかなど、商品を広げていくための取り組みを考え抜きます。最近ではSNSやウェブマーケティング、そしてコンテンツマーケティングと呼ばれる分野が、企業マーケティングの大黒柱になっていますね。一方、有料広告を軸としている企業は、どんどん減りつつあります。

拡散そのものも容易になってきています。一方、悪い噂も広がりやすいなどのデメリットも数多くありますので、プロモーションに関しては特に、インターネットのPRに詳しくなる必要性があります。今後も新しい技術革新によって、様々なプロモーション方法が現れるでしょうし、常に最新情報のチェックがかかせません。

50年前の理論に最新技術と時代を取り入れること

ここまで調べ、決定したらあとは着実に実行しましょう。決めた内容を的確に実行し、シェアを伸ばしましょう。ただ、本日お伝えした基本的なフレームワークや理論については、今から50年も前に作られた方法であったりもします。

現在においてもそれらの理論が使われていることを考えると、もちろん優秀な考え方、フレームワークであったりするのですが、当然、技術革新によってマーケティングのあり方も変化してきています。フレームワークをそのまま使えば売り上げがあがる、という世の中ではとうの昔になくなっています。

なので、これらはあくまで「自分自身が試行錯誤して考えるための基準作り」でしかないのです。ビジネスを取り巻く環境について理解を深め、業界について知り、競合について調べ、数多くの情報を集めると、必然的に物事を判断できるだけの知識は集まってきます。

そこへ、複数のフレームワークや手法を混ぜて実施するマーケティングミックスによって、仕掛け方を加えれば、一通りの形はできていくでしょう。問題はそこからです。集まった知識や情報、ベクトルなどを自分の頭で考え直し、現在の人々に届く方法を考えなければなりません。

例えば、広告。一昔前は単純にバナー広告を打てば人が集まりました。かけた費用に対しての効果がある程度見えやすかったのです。例えば「この媒体に広告を出せば、これだけ売れる」とか。基本的な理論は変わらないとしても、人々がバナーをクリックする頻度が減少したり、疑い深くなったり。しかも、人々の進歩は10年や20年のような長いスパンではなく、数年のうちにその趣向が変化します。

そんな人々の変化を捉え、データとして落とし込むために、マーケティングの手法にも様々な技術革新が起きています。Googleアナリティクスは当然のこと、ヒートマップの解析ツール、売り上げや税務のようなバックオフィス側もツールで大幅に効率化されたり、流通の仕組みも大幅に変化したり。

技術も人々も、かつてない速度で新しい価値観や認識を手にし続けているのが今の社会です。ですから、単純にフレームワークに当てはめて考えても不十分。その先にある「検証」と「改善」を繰り返して、初めて効果のある施策になるのです。

常に業界の動向をチェックした上で、マーケティングの最新ツールや手法にも目を向けることが大切です。また、何よりも大切なのが「自分自身の頭」で根本の問題を解決していくことを忘れないことです。

自分自身で売り上げをあげるにはどうすれば良いか、最も認知を広げるためにはどうしたらいいのか、しっかりと熟考し、最大のアイディアを投入していくことです。フレームワークや考え方はあくまで、自分の頭で考える前段階。前段階でしっかり考えるための基盤を作り、試してみて、検証と改善を繰り返しながら、より効果的な形へと変えていきます。自分で問題解決する力こそが、マーケティングの効果を最大限に発揮する力です。

これから、どんどんマーケティングも世の中も進化していくことでしょう。その中で、ある日突然これまでのノウハウが何一つ通用しなくなってしまっても、経験と積み重ねを元に応用し、どんな時代でも生き残れるように学んでいきましょう。

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