フィリピン進出する上で知っておくべき12個の知識

公開日 : 2015-08-24 / 最終更新日 : 2023-11-12

フィリピン進出する上で知っておくべき12個の知識

現在、フィリピンにて、ある事業を展開しています。そこで、いくつか先輩および実体験から教わったことがあるので、現段階で理解できたことについて、ざっくばらんにまとめていきます。あくまでも現時点で注意しなければ、というポイント […]

著者: 上山 翔太

現在、フィリピンにて、ある事業を展開しています。そこで、いくつか先輩および実体験から教わったことがあるので、現段階で理解できたことについて、ざっくばらんにまとめていきます。あくまでも現時点で注意しなければ、というポイントについてまとめました。これからフィリピン進出を狙っている方は、ぜひ、参考にしてみてください。

1. 自分で体験したこと以外、信じない。

フィリピンは非常に大雑把な国です。馬鹿にしているわけではありません。日本人の文化や規範から見ると、そう見えてしまうという話です。どんなに信頼できると思った人物でも、すぐに約束を変えたり忘れたりします。それは、現地のフィリピン人でも日本人でも同様です。話していることもすぐに変わります。

もちろん日本人基準で信頼出来る人もいるのですが、かといってあまり周りに頼りすぎると、痛い目にあいます。出来ると言っていたのに、いざとなると出来なかったり、ちょっと何か教えてもらったり紹介してもらっただけで、お金を要求されたりもします。

なので、誰かに何かを頼んだ時点で、ほぼ100%期限の遅れ、その他トラブルが起こると考えていた方がよいでしょう。むしろ、期限は遅れるものという価値観が常識なのかもしれません。もちろん、そうでない方もいるのは確かですが、少数です。

2. 助けを求めるのではなく、自分の信頼できるチームをつくる。

ありとあらゆる上で大雑把なので、ベストなのは、自分自身で実際にやって、出来たことだけビジネスとして提供することです。または、信頼できるスタッフを日本から数名連れてきて、自分たちだけでチームを構築することです。たった一人で全てを実行するのは無理があるので、日本からチームを作ってきた方がベストでしょう。

僕は単独でフィリピンに踏み込み、ゼロからのスタートとなったので、かなり、右往左往しました。今もしている最中ですが。ですので、確実に現地で繋がった人の助けは安易に借りず ( 本当に信頼出来る人とだけ力を借りてもOK ) 自分が日本にいるころから信頼出来る人を中心にチームを組んで事業に取り組みましょう。もちろん、心の底から信頼できて付き合いも長いフィリピン人のパートナーがいるのであれば、それもOKです。

3. フィリピン人をパートナーにする場合は家族まで顔を通しておく。

これは、韓国の経営者の方から教わったのですが、万が一、フィリピン人と実際にビジネスパートナーとして仕事をすることになった場合は、家族の方にも顔を通しておきましょう。なぜなら、お金を盗んだりトラブルが起きる可能性が減るからです。

トラブルが起きた場合、本人のみであればすぐにどこへでも逃げられてしまう可能性があるのですが、家族まで知っておくことができれば、そう簡単に逃げることができないと把握するからです。

一緒に仕事をする場合は、家族にも一度顔を通すことによって、事前のトラブル防止にも繋がる、ということです。日本だとありえない、というよりだいぶ酷な方法論だなぁと思うのですが、僕が教わったのはそのような内容でした。

4. 祝日はころころ変わります。

祝日は存在するのですが、3週間ほど前に決まります。一応、年間を通しての祝日カレンダーはあるのですが、去年は制定されていなかった休日が突然制定されたり、既にある休日が変更されたりします。なので、基本的には3週間ほど前に労働局へ電話をかけます。

そして、いつが祝日なのかを確認しなければいけません。なので、旅行の計画を祝日に合わせ、数カ月前に決めるといったことがなかなか出来ず、なかなか難しいものだなあと思います。

5. インターネットは完備しておくこと。ポケットWifiも常備。

フィリピンで活動する上で欠かせないのがインターネットの存在。というよりも、インターネットに関しては、どこでも大切になって来るので、常に繋げられる状態でいましょう。フィリピンでは、実際自分自身でインターネットを家に引く、となるとかなりの労力が必要となります。

日本であれば通常、インターネットの開設を依頼したら、工事の日が決まり、指定した日時にかかりの人が来る、という流れになると思います。フィリピンでも基本的には一緒なのですが、ここで厄介なのが、工事に来てもらう指定日が大雑把であるということです。

一応、指定日にきてくれることには来てくれるのですが、急遽延期されたり、時間通りに来ることがまずなかったり、とにかく時間の都合があやふやです。なお、インターネット接続をお願いする会社についてですが、PLDTという企業がインターネット回線を提供しているので、こちらを使っている方がほとんどだと思います。PLDTに直接足を運ぶか、電話をしてみてください。

また、手っ取り早くインターネット回線を使いたいのであれば、現地のポケットWiFiを活用しましょう。購入後、すぐにインターネットを使うことができます。基本的に最も早いのは Smart Bro という回線です。Smart Bro専用のポケットWiFi端末が大型モールで販売されているので、購入して使用します。

基本的に家の回線と同じくらいの速度で使うことが出来るので、大抵の場合はポケットWiFiがあればインターネットには困りません。場合によっては家の回線を引くよりも、ポケットWiFiを複数保持していた方が安上がりになる可能性もあります。そこは状況によって使いわけてみてください。

6. 現地パートナーを探すより、自分で暮らして調査。

よく現地パートナーを見つける、ということを聞きますが、無闇にパートナーを持つと、自由が効かなくなることが多くあります。現地に直接行くことが出来ない状態では、なかなか現地の様子がわからず不安になってしまうかもしれませんが、来てしまえばこっちのもの。現地に行って何かしら動いたり、あっちこっち顔を出したりすれば、様々な情報が入ってくるようになります。

実際自分で足を運び、情報収集が出来さえすれば、後々、現地パートナーの必要性は薄れてきます。組む相手を見つけるよりも、自分たちでチームを構築して、足を動かせる環境を作っていったほうが安心です。最初からパートナーを現地に見つけて、何かのサービスを安上がりに手に入れようとするのではなく「相手のサービスをきちんと買う」ことが重要です。そしてチームにノウハウを貯める。

ただ、もちろん、この人たち以外いない! というくらい信頼できる相手で、一緒に過ごした年月もあり、仕事もしたことがあるのであれば、組むことも可能かと思います。しっかりと条件は最初から設定していくことは忘れずに。とても大事な問題なので、慎重に。

7. 役所およびカスタマーサービスは対応が悪い。

有名な話ですが、フィリピンにおける役所、公的機関、カスタマーサポートは、非常に評判が悪いです。たらい回しにされたり、電話がなかなか繋がらなかったり、対応がずさんだったりと、とにかく引っ掻き回されます。もし利用される際は、そういうものだと思って気長に待っておきましょう。

8. 電気代が高い。ガスはタンクを買う。インターネット代金が高い。

基本的に電気代が高額です。日本よりも高いです。大体日本の1.5倍程度と考えていただければ良いかもしれません。さらに、停電が度々あります。大抵30分ほどで復活しますが、長い時は半日停電したりもします。インフラが弱いのはしかたのないことなので、停電したら気長に復活を待ちましょう。

ガスは基本的にガス台の下に入っているタンクを購入します。大体8,00ペソくらいで1ヶ月持ちます。ガスを買うときは、コンドミニアムのフロントに言えば、すぐにガス屋さんを呼んでくれます。正確な時間は伝えられませんが、街の中心に近いエリアでしたら大体15分〜30分くらいで到着します。タンクを交換し、改めてガスが使えるようになります。

インターネット代金も高額です。もちろん遅い回線にすれば、安い内容もありますが、インターネットは大切なので、しっかりしたものを入れましょう。大体しっかりした回線費用で月に4,000ペソほどかかります。大体日本の2倍程度の金額です。事前知識として知っておいて、いざというときに驚かないように。

9. 財閥が国を動かしている。

フィリピンは基本的にお金持ちが国を動かしています。アヤラを中心として様々な財閥が存在しており、彼らが街をつくり、法律を変え、国を発展させています。故に、政府、というよりは財閥。主に財閥は、スペイン系列と中華系列の2種類に分けることが出来ます。

前述したアヤラはスペイン系であり、SM関連のショッピングモールが中華系のシー財閥。他にも、いくつか財閥があります。特に事業を行う上でそれほど意識することは多くありませんが、規模が大きくなってくると、財閥との関わり方が大きく今後を左右するようになってくるのではないでしょうか。例えば、大企業がフィリピンに進出する場合などは、そのケースにあてはまります。

10. 基本的に家賃はかなり安い。1ヶ月から借りられるところも。

基本的に家に関しては、英語を習得して、もしくは英語を話せるパートナーを連れて、現地を直接まわりましょう。大体1ベッドルームで10,000ペソ〜30,000ペソ、2ベッドルームで20,000〜40,000ペソ、3ベッドルームで30,000ペソ〜60,000ペソといったところです。日本の代理店や不動産屋さんよりも、圧倒的に安く借りられます。ただし、クオリティや内装は自分でアレンジが必要となるでしょう。

あくまでもフィリピンの雰囲気なので、私達が普段日本で体感しているようなクオリティを維持する場合には、やはり日本人オーナーの不動産屋さんを利用した方がよいです。その代わり、自分自身で探すよりも高額になる傾向が強いです。中には、特にクオリティもそのまま受け渡しで、高額なお金をとるところもありますので、気をつけた方が良さそうです。

11. 開発計画は遅れるもの。

フィリピンは発展途上で、しかもお金もたくさん集まるので、どんどん街が変わっていきます。たくさんの年計画が並行して動き、労働人口も多いので、拡大の一途をたどります。しかしこの都市開発計画ですが、基本的にスケジュール通りにはならないと認識しておきましょう。

開発計画は遅れるものです。例えば〇〇年完成予定となっていても、実際、いつごろ完全な完成にたどりつくのかはわかりません。もし遅れても、気長に待つしかなさそうです。 東南アジア全体に言えることかもしれません。

例えばクアラルンプールからシンガポールまで、新幹線でいけるようになるという計画もあるのですが、こちらの計画も本来の予定からだいぶ遅れて進んでいました。時間通りにプロジェクトが終わる、ということは無いと考えてもよいでしょう。もし投資やコンドミニアムを購入するといった予定があるなら、常に余裕を持った投資をしましょう。

12. 絶対にフィリピン人とトラブルを起こさない。

フィリピン人とトラブルを起こしてはいけません。彼ら、そして彼女らは、とてもプライドの高い人々です。決して、口論したり罵ったりしないようにしましょう。

特に気をつけなければならないのが、お金の貸し借りです。 お金は貸したら戻ってこないものだと思ってください。故に、もしお金を支払う機会があった場合は、貸し借りは発生させてはいけません、すっきり払うか、払ってもらうか、いずれかにしましょう。実際のところ、フィリピン人とトラブルになることによって、命の危険が生まれることも多々あります。温厚に場を鎮めましょう。

まとめ

ひとまず、思いつく限りを上げてみました。フィリピンの感覚値は、日本人に近いところもありますが、特に時間やトラブルに対しての対応、概念が大きく異るように感じます。特に時間に関しては、30分〜1時間遅れることは当然ですし、頼んだ物事も期日どおりには仕上がりません。

ですので、本当に期日通りに物事を進めたければ、かなりの余裕を見ておくか、自分たちのチームのみで、進めていくことです。まだまだ事前知識と呼べるものは数多くあるのですが、ひとまず今回は12個の内容だけを紹介させて頂きました。また、都度思いついたら書いていきますので、フィリピンにご興味がある方は、ぜひ、目を通してみてください。

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