やっぱり何でも、数をこなさないと上手くならないもんですね。
事業の立ち上げも同様です。
サイドプロジェクトや複業も同様です。
1回目に事業を仕掛けた時よりも2回目の方が上手くできますし、2回目よりも3回目の方が、よりスムーズです。
ただ、1つの事業を適当にやるわけではありません。
何か方法を考えないと、素早く経験を増やすことができないといいことです。
では、どうやって事業経験を積んでいけば良いのでしょう。
普通に事業を作っていたのでは、1つの経験を積むのに膨大な月日を消費してしまいます。
ここで1つ、僕の手法をお伝えしますので、ぜひ、実践してみてください。
ヒントとなるのは、オブジェクト思考、シンプル化の2つです。
オブジェクト思考は「大きな1つの複雑な仕組み」を「ある一定の機能を持つモノの組みあわせ」として考えること。
シンプル化はとにかく「無駄」を削ぎ落とし「最小限」で事業可能性を探ること。
上記、2つの概念を活用して、事業を作り上げていきます。
ちょっと概念としてしっかり学ぼうとすると難しいのですが、なるべく簡略化して説明します。
Wikipediaの説明見ても、ポリモーフィズムやらカプセル化やら、継承やらピンと来ないなで終わると思います。
そもそもプログラミングの概念なので、ここでお話するオブジェクト思考は「応用」ということになるかと思います。
今回は、オブジェクト思考を事業の作り方に応用する前提でご説明します。
本来の意味とは、若干異なってくるかもしれません。
オブジェクト思考は「大きな1つの複雑な仕組み」を「ある一定の機能を持つモノの組みあわせ」として考えること。
今回は、上記のイメージを持っていればOKです。
普通アプリを使う時、アプリのプログラミングがどうなっているか、考えたりしませんよね。
詳細なプログラミングまで知らなくても、アプリは「一定の機能」を持っているからです。
そして、たくさんのアプリが集合して、始めてスマートフォンという1つのハードが価値を持ちます。
スマートフォンは、たくさんのアプリの機能の集合体、とも呼ぶことができます。
同時に、中身のアプリを入れ替えれば、スマートフォンの持つ機能も大きく変わるということです。
例を上げます。
ある起業家が「英語」「ビジネス」「ホームページ制作」を学べる学校を作りたいと考えました。
最初、これをバラバラの学校として3つ作りました。
数ヶ月後、この事業ではうまくいかないと分かった時、事業の方向転換をしようと考えます。
同時に、ユーザーヒアリングから、個別だと強みが出ない、という問題が判明しました。
そこで起業家は「英語」「ビジネス」「ホームページ制作」3つの組み合わせで再スタートし、グローバルなクリエイター育成として再スタートさせることにしました。
結果、幅広い層に受け、事業を拡大することに成功しました。
上記のケースで考えるべきことは「カリキュラムの組み合わせ次第で、新しい事業になる」ということです。
起業家は個別のカリキュラムでは、うまくいかないかもしれないと、最初から考えていました。
そこで、もしダメでもカリキュラムの組み換えによって新しい事業に方向転換出来るよう、事業を作っていたのです。
もし3つの機能が複雑に絡み合っていたら、組み換えはできません。
例えば「英語でホームページ制作を教える」というカリキュラムでは、2つを別々にすることは出来ないわけです。
完全に個々としての機能を持つカリキュラムの組み合わせだからこそ、方向転換が即座に出来たのです。
他にも「英語」×「ホームページ制作」や「ホームページ制作」×「ビジネス」「英語」×「ビジネス」という組合わせも有りえます。
機能別に分けていたからこそ、素早くいくつかの事業を試すことができるのです。
事業を作る時に、いくつかの機能の組み合わせで考えることをイメージしてみてください。
ちなみに、オブジェクト思考は、もちろん、ホームページやプログラミングでも使います。
ホームページアプリやらネイティブアプリやら作る時も同じように考えましょう。ホームページも同じ。
方向転換しても機能の差し替えや組み合わせ次第で新しいアプリに使いまわせるように作ることがポイントです。
組合わせで数試せるように、事業も仕組みも作り方を考えていこうってことです。
マーケティングにおいてもリードナーチャリングにおいても、あらゆる局面で意識してみましょう。
とにかく作り上げるものをシンプルに削ぎ落としましょう。
最初の段階で作り上げるものは特にシンプルに作る必要があります。
なぜなら、どれだけ多くの工数をかけて作ったとしても「やってみなければ分からない」からです。
自分で最高のサービスを作ったとしても、上手くいかない時は上手くいきません。
どんなに良いサービスでも、時代にあっていなければ、失敗することが大半です。
どれだけ調査したとしても、どれだけ可能性があったとしても、出さなければ分からないのです。
そこで、最初から作り込むことをせずに、最小の機能を持ったサービスを作ります。
最小単位でシンプルに、全ての無駄を削ぎ落とします。
ただ、最もメインとなる機能だけはしっかり作り込みます。
そして、可能な限り早い段階で市場に出し、人々の反応を元に、肉付けしていくのです。
時には、大きな方向転換を切る必要がある場合もあります。
反対に、反応が来すぎて一気に機能拡張を急がなければならない時もあるでしょう。
実は、本当に売れるサービスというのは、出した瞬間にわかります。
反応が全然違うからです。
スムーズに顧客は集まり、頑張って集客する必要があまり無かったりします。
基本的なことをしていれば、どんどん人が集まって来るわけですから。
もちろん、徐々に認知が広がり、地味に売れ続けるサービスもあります。
それでも、集客に苦労することは、あまりないでしょう。
サービスが求められていれば、人が集まってくることは必然です。
ただ1点、デザインだけはしっかり作り込っておく必要があります。
数年前までは、良いサービスであればすぐに売ることができました。
ただ、今ではデザイン性やビジョン、ブランドとして愛されることが必要なのです。
宣伝用ホームページから、アプリのデザインまで、デザイン性を確保しましょう。
トレンドを捉えていて、誰もが使いやすいUIであり、UXであることが大切です。
最近では、デザインが劣るだけで使う気が無くなるような時代になりました。
使いづらければ、サービスからの離脱は想像以上に多くなります。
サービスは大勢の人からブランドとして愛されることが大切です。
そのためには、よりデザインが可愛かったり、使いやすかったりする必要があります。
シンプルに無駄を削ぎ落とし、最小限でデザイン性にすぐれたブランドを作る。
このイメージを持って、事業の設計をしてみてください。
最初に出すサービスに、多くの機能を盛り込む必要はありません。
頭の中や身内だけで机上の空論を振りかざすより、実際に出して改良したほうがリスクテイク出来ます。
一番重要な機能とデザインだけ作り込み、即座にリリース、実際に試しながら改良していきましょう。
実は、僕も今回の2つをポイントを抑えて出来るようになったのは、AVERYを作ってから。
最初は頭では分かっていても、行動ではなかなか実行出来ませんでした。
例えば、シンプルにしようと思っていても、色々な機能を付け加えてしまったり。
本当なら、最も求められている仕組み1つを掘り下げた方がよかったのです。
そして、もっと早くリリースして、試す回数を増やすことが出来たはずです。
もちろん、ホームページアプリやネイティブアプリだけじゃなく、サービス業でも一緒です。
どんな業界でも、どんな事業でも、求められる1点だけを掘り下げ、最小でリリースする。
このイメージを持って事業を立ち上げることが大切です。
さらに、オブジェクト思考を応用し、一部の組み換えでも全く別のサービスになるような作り方。
こうして事業の方向転換有りきで最初から考えることで、何度でも試すことができます。
もし、市場にフィットしたサービスが出来た場合、すぐに反応は実感することが出来るはずです。
それまで、少しずつ形を変えながら、挑戦し続けることが大切なのです。
この2つの思考を使えるようになって以来、事業を試せる速度が格段に向上しました。
おそらく、すべての仕事を効率化することにも繋がる概念なのではないでしょうか。
今、日本社会で大きな問題になっている、生産性の低さを解消するためにも、使えるはずです。
ただし、問題なのは、頭で分かっていても、なかなか上手く実践出来ない点。
僕は、5回ほど試した後で、なんとか慣れてきた感じを持ちました。
最初はなぜか、機能を増やして複雑になってしまったり、蓋を開けてみたら全然方向転換出来なかったり。
頭で分かっていても、なかなか出来ないものなのですよ。
こういうのは、理解している人に直接指導してもらうのが早いですね、やはり。
と言っても、なかなか出来る人もいない気がしますが。
とにかく、たくさん勉強して試し続けた結果、この2つが事業を高速化してくれました。
ぜひ、みなさんも実際に試して、感覚を掴んでみてください。
スポーツも何度も挑戦すれば上達するように、何度も試していれば、きっとピンと来る瞬間があるはずです。
それまで大変かもしれませんが、慣れてしまえば出来るようになるはずです。
ぜひ、事業を作る際に意識してみてくださいね。
様々な事業開発に携わり、自らも連続的に事業を立ち上げる環境下で培われた事業デザインスキルと、高品質な技術をWEB制作に組み入れた独自手法で「求められるWEBサイト」をご提供。単純なWeb開発ではなく事業およびユーザー視点から、皆様のビジネスを手助けします。
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