妄想で品質を作るな!本物の品質を生み出す商品の作り方。

公開日 : 2015-10-26 / 最終更新日 : 2023-11-14

妄想で品質を作るな!本物の品質を生み出す商品の作り方。

人はこれまで、徹底的に商品やサービスの品質をあげようとしてきました。当然のことです。品質が高ければ高いほど、人々はサービスや商品を好意的に受け取ります。なぜ人が安心してお金を払うのか。なぜ購入することを躊躇わないのか。そ […]

著者: 上山 翔太

人はこれまで、徹底的に商品やサービスの品質をあげようとしてきました。当然のことです。品質が高ければ高いほど、人々はサービスや商品を好意的に受け取ります。なぜ人が安心してお金を払うのか。なぜ購入することを躊躇わないのか。それは、商品、もしくはサービスの品質が高く、魅力的だからです。品質が高いことは、絶対的に何かを販売する上で、重要です。

ただ、近年、ビジネスの方法論が大きく変化してきました。類似の商品が市場に溢れ、一般人にはっきりと理解できない差別化は、もはや差別化と言えなくなってしまいました。例えばテレビや洗濯機、冷蔵庫などの家庭用品。様々な会社がその品質を競っていますが、実際、新しいモデルが出たからと言って、それがどう画期的な進化を遂げたのか、ひと目見ただけでわかる人は少数です。

最近の日本で生まれている商品は、差別化と呼べるような差別化をされていない商品に、大量の予算が投入され、類似商品ばかりがどんどん溢れかえっていく。そんな状態にあります。明確な差別化や、ここだけは負けない、といった魅力が見いだせないような商品ばかりあふれた市場に、何かを投入しなければ、もはや魅力はありません。価格競争に陥って、次第にジリ貧です。

モノがなかった時代から、モノが飽和している時代へ。

戦後すぐの時代は、とにかく物がなかった。だから、作れば売れたのです。画期的なアイディアや明確な差別化がなくとも、現在の一般的な家庭用品が、普及段階にあった社会では、物が飛ぶように売れました。

しかし、現代はどうでしょう。基本的にありとあらゆる一般的な商品は普及し、特に「物」そのものがこれ以上必要なくなってきています。そんな時代に必要なのは「新しい価値や生き方を創出するような画期的なイノベーション」に他なりません。パッと思いつきで生まれる、見つけやすい価値ではないのです。むしろ、誰もが思いつかなかった新しい領域を自分たちで作っていかなければ先はありません。

今後、もし何かサービスや商品を新しく生み出そうとするのであれば、すでに市場に類似商品が溢れているようなものではなく、まったく異なる角度からのアイディアが必要になります。

これまで辿ってきたベクトルの延長線上にあるようなものではなく、そこから一歩も二歩も外れたような、明確な差別化が存在する商品。むしろ、これまで世界に存在しなかった概念を作り出してしまうような商品。新規で市場を形成してしまうような商品。そしてサービスが求められているのです。

新しい発想にはセオリーが存在しない。

もちろん、それらの新しいアイディアにケーススタディなどありません。これまで存在しなかった商品を創り出すのですから、参考にすべき資料は過去には存在しないのです。働き方、概念、規範、それらは自らが「こうすれば便利だろう」という想像を元に、生み出していく他ありません。

だから、過去にこんなことがあったとか、こう教わった、という経験則や論理が役にたたないケースも増えてくるでしょう。逆に言えば、過去の常識が通用しないところに踏み込む挑戦が、活路になってきます。

では、そんな時代にサービスや商品は、どのように作って行けばよいのでしょうか。まったく未知の領域で、自らの想像力をフルに活用したサービス。それらを生み出すために、どんな道筋を辿っていけばよいのでしょう。

新しい方法で品質を上げていく必要がある。

ここで、冒頭の話に戻ります。品質についてです。冒頭で、品質をあげることは大事であって、品質を追求することによって、より多くのお金を払って貰える、ということをお話しました。それは、なにものにも代えがたい基本原理なのです。ただし、品質の上げ方が問題です。

大抵の方はこう話すでしょう。「品質がまだ理想にたどり着いていない!」とか「まだまだ改良の余地がある!」とか、リリースする前に、理想を語ってその到達点へ行き着こうとするのです。これが、現代社会におけるサービスのリリース方法に適合していないわけです。そもそも、ここで言う品質とは、一体なにを意味しているのかを考えなくてはなりません。

これから、未知の領域に踏み込もうとするとき。これまでの明確なケーススタディが何もない場合。はっきり言って、それがどのように流行るかも予測できないわけです。確かに、自分の理想はあるでしょう。このサービスや商品はこう使われて、このように成長するだろうという理想です。

理想は事業計画書に落とし込まれ、協力者や株主や、投資家へのプレゼン、もしくは銀行への説明に使われたりします。しかし、たいていの場合、事業計画書はあくまで目標なのです。その通り進めばいいな、という希望です。

実際、サービスや商品をリリースしたことがある方は、実感を持っている方もいらっしゃるかもしれませんが、事業計画書の通りになんか進みません。何度もユーザーの要望や実際の状況を見ながら目標を修正します。

目の前の目標や到達点は、会議ごとに微調整され、サービスの根本的な部分さえ、カスタマイズする必要があるかもしれません。なぜなら、過去に例が無いものを仕掛ける時、自分自身の書いた絵は、単なる妄想だからです。想像で希望です。

いくら類似の市場をリサーチしたとしても、いくら類似の前例を辿ったとしても、結局はその例を組み合わせて、こうなるかもしれないという理想を描くしかないのです。

ユーザーと向き合いながら、品質をあげること

ではどうするか。大抵、本当に価値のある「質」は、ユーザーと向き合っている中で生まれるのです。ユーザーと向き合っているうちに、こんな意見があった、あんな機能が望まれている、ここを改善して欲しいと要望があった、などなど、数多くの予想不可能な意見が山程、出てくるのです。

もっと酷い場合は、誰もそんなサービス欲してもおらず、また、社会にとって的はずれな場所を攻めていたと、理解するケースもあるでしょう。自分が欲しいと感じていただけで、実際は他のもので充分、代用出来ている場合もあります。社会的、そして政治的に、宗教的、民意的に、受け入れられないケースもあるでしょう。それらを全て、最初から予想し、商品やサービスを作ることなど不可能なのです。

そして、リリースしてみて始めて気がつくのです。「品質をあげるために徹底的に予算をかけ、時間をかけたが、まったく必要とされていなかった」と。

それでも自分が信じているのであれば、続けるべきという意見もあるかもしれません。ただ、もし根本からその商品やサービスが必要とされていなかった場合、潔くやめることも大事です。それは、きっとリリースした時の反応、運用してみた結果の反応が教えてくれるでしょう。そして、根本的なニーズが必要されていなければ、品質をいくら上げたとしても売れません。

潔い方向転換が、成長のきっかけになる

こういった場合「ピボット」と言って、ビジネスそのものの路線変更を行うケースもあります。求められていないなら、路線変更をしないことそのものがリスクです。上場企業でさえ、起業家が当初想定した道筋どおりには進んだことは、ほとんど無いと言われています。

もちろん理想どおりに進んだ方が良いです。そうなればラッキーです。ただ、現実的に考えると、当初の予定どおりに進むことの方が、圧倒的にレアなケースなのです。

つまり、リリース前に実際の市場との擦り合わせを行わないまま品質向上に予算と時間をかけてしまった場合、結局その「品質」は起業家の妄想であり、市場とマッチしていなかった、というケースになりかねません。その時、最初の段階でリリースをして、様子を見ていればよかったと後悔することでしょう。

たとえMBAを持っていようが、リサーチ能力に優れていようが、未来の予想において100%はありません。もしそれが可能なのであれば、世界中の超優秀な起業家が、今よりもさらに早い測度で世の中を進化させていたはずです。

つまり、ビジネスを立ち上げる場合、大切になることは「まずはリリースする」ことです。ある程度形になってきた段階で、サービスや商品をリリースする。そして、市場の様子を見る。市場がどのように反応し、どのように答えを返してくれるか、すり合わせを行う。

自分の単なる妄想の中にある「品質」ではなくて、市場の反応の中でつかみとった「品質」を追求していく。つまり、質そのものは走りながら向上させて行くしかないのです。

最初から追求できるのは、桁違いのお金を持ってる場合だけ

もし、それでも最初から品質をあげよう、という意見が出たら、それは潤沢に資金がある大手企業か、研究開発が徹底的に出来るような組織でしょう。もしベンチャーやスタートアップ、中小企業の段階でそれを試すのであれば、投資家やベンチャーキャピタルに行き、大型の資金調達を行うことになります。

ただし、投資家もベンチャーキャピタルも、リリースを優先させろとアドバイスするとは思います。ましてや、そういった資金を調達できる環境無しで質の追求を先行するのは完全に無謀です。リスクばかり負ってしまって、滅ぶ可能性のほうが大きいでしょう。

でも、最初から質があがりきっていないのに、お金を取るなんて、と考えてしまう方もいるかもしれません。というより、大半の方がそうだと思います。もちろんです。大した品質もないサービスに高額なお金は払えません。

それなら最初、安く売ってはいかがでしょうか。質が上がりきっていないうちは値段を下げて、ユーザーにとってのリスクも減らしておく。この価格でこのサービスが使えるなら最高だ! となることを意識してみるのです。そして、質の向上と共に、徐々に価格をあげた上級プランを作っていく、もしくは価格そのものを値上げして、常にユーザーを満足させるようにする。そうすれば、大抵の場合はスムーズにすすみます。

世界で最も成功しているスタートアップ養成施設のおしえ

世界でもっとも成功しているスタートアップ養成所があります。Yコンビネーターといいます。アクセラレータープログラムと呼ばれる企画の原点です。Yコンビネーターからは、かつて、DropboxやAirBnbといった今では世界中を席巻するようなサービスが生まれました。

そんなYコンビネーターで話されている有名な言葉がいくつかあるのですが、その中には「即刻リリースしろ」という言葉があります。そして「顧客と話せ」「ユーザーからフィードバックを集めて改良しろ」と、常にユーザーを意識した立場から話をしているわけです。

Yコンビネーターだけではなく「即刻リリース」「そしてユーザーからのフィードバックを重ねる」ことは、一つの常識となりつつあります。未知の領域に踏み込む場合、最初に起業家個人が抱く「品質」という言葉は単なる妄想にしかすぎません。もし、Yコンビネーターのお話に興味をお持ちの方は、下記スライドに目を通してみてください。

まとめ

いかがでしょうか。今回は「即刻リリースしてユーザーのフィードバックにより改良していく」ということを、じっくりとお伝えする内容にしました。実感として認識している方にとってみれば、何を今更、という内容でもあるでしょう。

ただ、今回の記事を呼んでくださった方の中で何かしら発見があった方にとっては、それなりに印象深い内容になるのではないでしょうか。どんどん作って、どんどんリリースし、試してみてください。きっと、現状の突破口は行動の中にあります。

なお、すぐにサービスおよび商品を開発して、市場に出し、フィードバックを受け改良を重ねるといった方法論は、リーンスタートアップ、とも呼ばれています。これらの工程を迅速に繰り返すことにより、無駄な工程を極限まで少なくしていくのです。

日本ではまだまだ実践しているチームは少ないようですが、実際の所、大きな投資を受けられない、かつ少額の資金から初めて行く上で、最も適した方法と言えるでしょう。大体のチームにはリーンスタートアップの手法が使えるはずです。

ちなみに、商売やビジネスはなにも、未知の領域を作り出すことだけではありません。ですが、ありとあらゆる物にあふれている今「あってもなくても問題ない事業をしよう」と思う起業家は、どれだけいるでしょうか。

あってもなくても構わないのであれば、他社のビジネスの仲間入りをして、手伝った方が、よっぽど世の中のためになるのではないか、とも考えられます。せっかく思い切ってリスクを追う決断をするわけですので、競合同士の潰し合いではなく、ちょっとでも世の中をポジティブに進歩させられるような一歩を踏み出したいですね。

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私たちは、14年の実績を持つ、ウェブ制作チームです。事業とユーザーを理解し、本当の意味で「戦力になる」ホームページを作ります。

様々な事業開発に携わり、自らも連続的に事業を立ち上げる環境下で培われた事業デザインスキルと、高品質な技術をWEB制作に組み入れた独自手法で「求められるWEBサイト」をご提供。単純なWeb開発ではなく事業およびユーザー視点から、皆様のビジネスを手助けします。

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